・どっちの理論を信じれば良いのか?
男性
日本ボディビル選手権優勝者の横川尚隆さんと、筋肉博士こと山本義徳さんの筋トレ理論、いったいどちらが正しいのか?という論争がYouTubeで巻き起こっています。
横川さんはテレビでよく目にすることから、山本義徳さんは人気YouTuberということで、初心者の方はどちらを参考にするべきか困惑するでしょう。
この記事ではそれぞれの理論の詳しい内容と、初心者の方がどちらを参考にすれば良いのかを解説していくので、ぜひ参考にしてください!
まず最初に私の自己紹介すると
図解でダイエット知識を学べるインスタ(https://www.instagram.com/masaki_growyourself)
という感じで、大手ジムのトレーナーとして活躍し、現在はフリーのパーソナルトレーナーとして活動しています。
この経験から、どちらの理論にも良い点と悪い点があり「正しく情報を取捨選択できなければ無駄に迷ってしまうな」と感じることがあるので、徹底解説していきます。
YouTubeでもお話ししています。
横川理論vs山本理論とは?
横川理論vs山本理論は筋トレYouTube界で大きな話題となっているのですが、この理論の疑問点や「ん?」と思う点を高須幹弥さんが正直に話してくれているので、見ていない方は見てください!
この論争の疑問点は次の2つ
・そもそもナチョラルかユーザーか
・商売が絡んでいるか
そもそもナチョラルとユーザーでは、筋肉の回復力もコルチゾールの分泌も何もかもが異なります。
山本義徳さんは膨大なトレーニングと栄養学の知識があって、とても尊敬しているのですが、ユーザーです。
横川さんはドーピングチェックのあるJBBFで日本チャンピオンになった方でナチョラルです。
また、山本義徳さんはサプリメントや書籍の販売、ジム経営など多くのビジネスを行っています。
この点から筋トレ初心者の方にとって受け入れやすく、今までのトレーニングの風潮(根性論・追い込みまくる)に異を唱える内容を発信すれば、顧客を獲得できる流れがあります。
共通の敵を作るというブランディングもあるかと思います。
横川理論の内容
人気筋トレYouTuberのサイヤマンさんが、横川さんのトレーニングをそのまま真似して鍛え出したところ、急激に身体が変わり始めたそうです。
このことからサイヤマンさんは「オーバーワークかかってこいや!」という感じで、ひたすらに追い込みまくるトレーニングを紹介しています。
内容は1部位に対して3時間以上のトレーニングを行い、何度もドロップセットやレストポーズといった高強度テクニックを活用して、1回も動作できなくなるまで追い込み抜く方法です。
「筋トレは90分以上やってはいけない!」
「オーバーワークに気をつけろ!」
「ナチョラルはユーザーのように追い込んではいけない!」
と言われているYouTube界にとっては、シンプルに注目を集める逆説だったために、現在まで大きな論争となっています。
これが横川理論の内容になるんですが、正直言うとこれは横川理論でも何でもないと思いますw
1部位に対して3時間以上のトレーニングを行っているボディビル選手はたくさんいますし、横川さんほどではなくても、とんでもない身体をした選手が存在します。
1回も動作できなくなるまで追い込むことは筋トレの基本でもあるので、ぶっとんだ理論ではなく、あくまでも普通のトレーニング内容です。
ただ、横川さんの身体と重量が普通ではないため、注目を集めてしまったと言うのが正しいでしょう。
山本理論の内容
山本理論は「筋肉の成長を引き出すには101の刺激でいい」と言う内容です。
それ以上の刺激を与えても、無駄に激しい筋肉痛を与えてしまい、回復により時間がかかってしまうことから、追い込みすぎることはかえって逆効果になるということです。
怪我のリスクを抑えて、適切な負荷と強度でトレーニングすることが重要だと山本義徳さんは言っています。
横川さんのトレーニング内容は山本義徳さんから言わせれば、完全に101以上の刺激が与えられていることになります。
横川理論と山本理論で勘違いされていること
以上が横川理論と山本理論の内容ですが、
横川理論=とにかく追い込む!根性論!
山本理論=追い込まない!短時間!
と一括りにされているような雰囲気があります。
ですが私が思うに、横川理論のとにかく追い込むことはトレーニングの基本でありますし、根性論は良くないというイメージがありますが、根性がなければ最後の1回を上げ切る力を捻り出すことはできません。
また、山本理論は追い込まないとされていますが、自分の限界を超えて101を出さなければならないんです。
パーソナルジムやゴールドジムで働いてきた経験から、筋トレ初心者の方で101の限界を出せる人はまずいないと思います。
もしかすると10年トレーニングをしている私でも、101を毎回出せているかと言われると、それは分かりません。
なので、横川理論と山本理論にはボリュームの差こそありますが、どちらも限界を超えて追い込んでいるという点には変わりありません。
横川理論と山本理論について個人的に思うこと
最後に私が個人的に思うことは、JBBFなど禁止薬物のチェックがある大会に出ている選手の多くは横川理論だと言うこと。
3時間トレーニングするのは確かに多いですが、山本義徳さんがいうには背中に35セット行うだけでオーバーワークになる可能性があるそうです。
それには疑問があります。
たったの35セットでオーバーワークになるでしょうか?
オーバーワークを簡単にいうと筋肉が回復できず成長しない状態だと思います。
35セット以上行っても身体が成長していればオーバーワークではないと言うことです。
こういうと「それはその人に才能があるからだ!」と言う方もいるかもしれませんが、そういう方は実際に35セットのトレーニングを継続して続けたことはあるのでしょうか?
おそらく想像で35セットもやったらオーバーワークになるだろうと思っているだけだと思います。
高ボリュームのトレーニングでもオーバーワークにならずに身体が成長するかどうかは実際に試してみないと分からないので、まずは試してみることが大切だと改めて思います。
こんな論争が起きるのはSNSが普及している現代ならではだと思いますが、効率の良い方法を追い求めるばかりで、自分で試さない人が増えているような気もします。
トレーニングできなくなるような怪我はしてはいけませんが、一度も転ばずに自転車に乗れるようにはなりませんよね?
この記事を読んだ方には、まずは自分の回復力を知るために、どのくらいのボリュームでトレーニングできるか試してみて欲しいと思います!