初めて筋トレ1年目の教科書をご覧になる方へ

5STEPプログラム【サポート参加者用】

5STEPトレーニングプログラムの全体像

5STEPトレーニングプログラムの全体像

MASAKI

まずは5STEPトレーニングプログラムの全体像から把握していきましょう

STEP.1
身体作りの原理原則や基本方針を叩き込む
「そんなのもう知っているよ!」と感じる方もいるでしょう。

しかし、ぶっちゃけここの認識や考え方がズレていては、結果が得られる可能性がガクッと下がってしまうので、絶対に読み飛ばさないでください。

注意
超絶重要な考え方を詳しく説明しているので、よくよく読み込んで深く落とし込んでください
STEP.2
トレーニングのタイプや目的を覚える

種目の目的やPOF、目標を達成するためにどの器具を使用するべきなのか?

器具ごとのメリットやデメリット、特徴を深く掘り下げて説明しています。
目的と手段が噛み合っていないトレーニングを行なっている方も非常に多いので、遠回りや無駄な労力をかけないためにも、最適な手段を選択できる知識を習得しましょう。

STEP.3
種目ごとのトレーニングテクニックを実践していく

何をやるかよりも”どうやるか”

これがこの5STEPトレーニングプログラムの最も重要な部分です。
テンプレ化されたプログラムを購入しても、どうやるかを考えていかなければ何の意味もありません。

MEMO
全身の基本種目のテクニックを動画を用いて詳しく解説しています
STEP.4
目的や環境に合わせてプログラムをアレンジしていく

テンプレ化されたトレーニングメニューをただ配布する?いいえそんなことはしません。

あなたが今後一生自分で最強のトレーニングプログラムを作成できる様に、目的や環境に合わせてプログラムをアレンジしていく方法を説明しています。

注意
オーダーメイドプラン購入者は、あなたの目的や環境から最適解を私が導き出します
STEP.5
フォームを何度もチェック&修正しながら自分の骨格に合わせて質を追求していく

STEP4まででも、十分今までとは全く異なるレベルのトレーニングを行なっていけるようになるでしょう。

しかし、ここで終わってしまっては非常にもったいないです。
STEP3で説明したトレーニングテクニックを実践して、自分の動きの癖や骨格に合わせて習得していくためには、フォームの改善が必須だからです。
何度も何度もフォームをチェックしていき、自分のフォームを確率させる方法をお伝えしています。

MASAKI

STEPごとの詳しい解説は後ほど行いますのでご安心ください

STEP①身体作りの原理原則や基本方針を叩き込む

MASAKI

STEP①で絶対に理解しておいてもらいたいのは以下の4つ!

筋肉が大きくなる仕組み

身体作りの3原理5原則

基本的な機能解剖学

結果を出すための基本方針

それぞれ詳しく説明していきます。

注意
※できるだけ読み飛ばさないで頂きたいですが、すでに中上級者の方で理解されている方は読み飛ばしてもOKです。

筋肉が大きくなる仕組み

まずはそもそも筋肉が大きくなる仕組みからお話します。

筋肉はストレスへの適応反応として大きくなり、このストレスには次の2種類があります。

①物理的刺激
②化学的刺激

それぞれ非常に細かく言うと筋肥大する内容が異なり(どちらでも”筋肉”は大きくなります)、どちらか一方の刺激に偏るのではなく、両方の刺激を与えることが大切です。

物理的刺激

物理的刺激

物理的刺激とは、3〜6回しか行えないような高重量を使用したトレーニングで与えられる刺激で、筋力向上と収縮タンパク質が増大する効果があると言われています。

筋力と筋肉の断面積は概ね比例するので「力が強ければ筋肉は太い」ということになり、筋力向上は筋肥大にとってなくてはならない要素です。

筋力が向上すれば、低重量高回数で行う種目の使用重量も向上させられます。

そして、収縮タンパク質の増大とは何かというと、筋繊維の最小単位のことで、アクチン繊維とミオシン繊維が横紋模様状に存在しています

アクチンとミオシンの距離が近くなる現象を「筋肉の収縮」と考えられているのですが、物理的刺激を与えると、この収縮タンパク質が増大、つまり太くなるということです。

MEMO
・高重量を使用したトレーニングで与えられる
・筋力向上
・収縮タンパク質の増大

化学的刺激

化学的刺激

化学的刺激とは、12回以上行えるような重量を使用して、比較的高回数のトレーニングで与える刺激で、ミトコンドリアや毛細血管、筋小胞体、グリコーゲンなどの筋形質を増大させる効果があると言われています。

筋形質が増大することでも、結果として”筋肉”は大きくなるので、高重量でのトレーニングだけではいけないということですね。

ハイレップでのトレーニングで筋肉が焼け付くような痛みに耐えながら鍛えることも大事です。

そして、物理的刺激と化学的刺激を狙ったトレーニングそれぞれのデメリットは以下の通り。

物理的刺激のデメリット
・高重量によるフォームの乱れと怪我
化学的刺激のデメリット

・限界まで追い込むには強い精神力が必要

今後このプログラムの中で様々な種目や方法を解説していきますが、このデメリットをよく頭に入れた上で鍛えてもらいたいです。

MEMO
・高回数で筋緊張時間の長いトレーニングで与えられる
・パンプアップ&ミトコンドリア&毛細血管の発達
・筋形質の増大

身体作りの3原理5原則

次に身体作りのトレーニングにおける原理原則をご紹介していきます。

ぶっちゃけめちゃくちゃ重要なんですが、意外と知らない方が多かったり、守れていない方もいるので「私は知っているよ!」という方でも復習の意味も兼ねて再度目を通していただきたいです。

過負荷の原理

過負荷の原理はオーバーロードとも呼ばれており、ある一定以上の負荷を筋肉に与えなければ筋肉は成長しないという原理です。

筋肉が大きくなる仕組みで解説した通り、筋肉は与えられたストレスに適応しようとして強く大きくなるので、それに見合うストレスを与えなければなりません。

「楽なトレーニングをしていては身体は変わらない」非常に抽象的で漠然とした根性論のような話ですが、これは疑う余地のない真実です。

「楽」と感じるレベルは人によって変わりますが、少なくとも自分で「楽」と感じる、余裕があるような甘いトレーニングでは大した結果は得られないと思ってください。

もし楽に筋肉を大きくする方法をお探しの場合は、このプログラムではなく違うプログラムをお探しくださいませ。

MEMO
筋肉の成長に繋がる刺激を与えよう!

可逆性の原理

可逆性の原理とは、トレーニングを行うと、そのストレスに適応して筋力向上や筋肥大が起こりますが、トレーニングを辞めてしまうとまた元に戻ってしまうという原理です。

継続していかないと、せっかく手に入れた身体も維持できません。

トレーニングを行って高めた体力や筋量も、トレーニングを止めてしまえば元のレベルに戻ってしまうでしょう。

また、ハードに鍛えて手に入れた筋肉も、トレーニングの強度を下げすぎれば当然失ってしまうことも知っておかなければなりません。

よくあるのが、減量中に極端に強度を下げてしまうパターン。

低カロリー状態と相まって筋肉が失われやすいので要注意です。

MEMO
筋肉を維持するためには、最低限の強度で鍛える必要がある

特異性の原理

特異性の原則とは、行うトレーニング種目や やり方によって、効果が変わるという原則です。

STEP②で詳しく解説しますが、トレーニング種目ごとに適した目的があり、その目的ごとに狙う回数やインターバルなどが変わってきます。

他にもトレーニング器具による効果の違いも知っておく必要があり、求める効果を確実に得るためにも、目的に合った正しいやり方を身につけましょう

MEMO
目的に合わせて種目や鍛え方を選択する

全面性の原則

全面性の原則は、色々なトレーニング、色々な部位のトレーニングを行うことが大切という原則です。

「太くしたい部位だけ鍛えれば良いだろ!」と思う方もいるかもしれません。これについては半分同意します。

というのも、別に誰もが脚を太くしたいわけじゃなかったり、なりたい身体も何もかも人それぞれですよね。

なので、基本的には鍛えたい部位だけ鍛えても全然良いと思っています。

しかし、その影響は必ず知っておかなければならないとも思います。鍛える部位が偏ると骨格が無意識のうちに歪んでしまったり、怪我の原因になります。

他にも脚など大きな筋肉を鍛えていないと、代謝向上にも悪影響を与え、ダイエットも上手く進まないかもしれません。

MEMO
鍛えたい部位だけ鍛えても良いが、その悪影響は知っておくべき、特に理由がなければ全身鍛えよう!

漸進性(ぜんしんせい)の原則

3原理5原則のうち、最も重要と言っていいのが漸進性の原則です。

漸進性の原則とは、同じ負荷で鍛え続けるのではなく、徐々に負荷を高めていくことが大切という原則になります。

分かりやすいのは使用重量や回数など、前回のトレーニングよりも向上させ、運動強度を高めていきます。

いつまでも同じ強度で鍛えていたら、その強度に見合った身体にしかなりません。過負荷の原理と同じように、楽なトレーニングでは成長しませんし、楽ではなくても身体が慣れたトレーニングでも成長しません。

このSTEP①で重量回数の設定方法や重量を増やす基準を説明しているので、結果を出すために絶対に実践してください。

MEMO
フォームを習得したら、やるべきことはただ一つ漸進性の法則にのっとって鍛え続けることです

反復性の原則

1日5分で腹筋バキバキ、1日で腕を太くする最強種目、そんなふざけた話がないことは、このプログラムを購入したあなたはすでにご存じだと思います。

どれだけ優れたトレーニングやテクニックだとしても、継続しなければ意味はないと言うことです。

いや、こう言うのが正しいのかもしれません。

「継続”できなければ”意味はありません」

反復性の原則は名前の通り、継続しなければ意味はないという原則です。

継続できない無理なダイエットや、無理なトレーニング、1回きりのパーソナルや合トレ、全て継続できなければ意味はありません。

だからこの5STEPトレーニングプログラムでは、見たことない全く新しい種目や、ケーブルを使った奇抜なフォームの種目は一切紹介していません。

全て王道中の王道種目、基本種目ばかりで、なおかつ多くの人のトレーニング環境によって左右されないためにも、フリーウエイト種目を中心に構成しています。

継続できるプログラムを前提に考えていますので、今後の筋トレ人生をこの5STEPトレーニングプログラムを元に進めていくことも可能です。

MEMO
継続を前提としたダイエットやトレーニングを行おう!

個別性の原則

個別性の原則はSTEP⑤で詳しく説明していますが、性別・年齢・体格・体力・動作の癖・骨格など、人それぞれあらゆる特徴や違いがあるので、個人に合ったトレーニングを行う必要があるという原則です。

特に重要になるのがフォーム。

動かし方の癖や骨格によって、最適なフォームというのは人それぞれ異なるので、フォームを細かくチェックしながら何度も修正し練習していく必要があります。

MEMO
フォームをチェックして修正していこう!

意識性の原則

意識性の原則とは、種目の目的やトレーニング内容、意味をよく理解して鍛えることが大切という原則です。

この5STEPトレーニングプログラムでは、あらゆる部分に意味や目的を持たせており、筋トレを始めたばかりの方でも意識して鍛えていけるよう徹底的に説明しています。

MEMO
なんとなくではなく、目的や意味を理解して意識して鍛えよう!

基本的な機能解剖学

基本的な機能解剖学

MASAKI

次に基本的な機能解剖学で知っておくべき部分について説明していきます

起始と停止の位置

停止が起始に向かって動く

起始を固定しないと収縮しない

多関節筋と単関節筋

筋繊維の走行タイプ

それぞれ詳しく説明していきます。

起始と停止の位置

起始と停止の位置

解剖学と聞くと「よく分からないし、面倒臭そう」と感じる方が多いですが、本気で身体を変えたいなら必ず理解しておくべき知識です。

ぶっちゃけYouTubeでよく分からない最新トレーニングテクニックで学んだ気になるよりも、解剖学の理解を深めた方が数千倍価値があります。これは断言します。

なぜなら、解剖学を知れば狙っている筋肉をピンポイントで刺激でき、間違った動作を避けること、怪我を防ぐことができるんです。

つまり「なんとなくだけど、こう動作した方が良い気がする」ではなくて「筋肉がこうついているからこう!」と自信を持って鍛えていけます。

MASAKI

まず知っておくべき部分は、筋肉の起始停止の位置です

・筋肉が収縮することで起始と停止が近づく

・起始と停止が離れることで筋肉がストレッチされる

起始停止の位置を知っていれば、狙っている筋肉を最大限収縮し、最大限ストレッチさせることができます。

また、筋肉は骨に対して付着しているので、どの骨をどこに向かって動かせば、どの筋肉が鍛えられるかが分かり、筋肉に刺激を的確に与えられる動作を行えます。

注意
※付着箇所の正式名称を覚える必要はありません
停止が起始に向かって動く

停止が起始に向かって動く

次に知っておくべき部分は停止から起始に向かって動くことです。

基本的には体幹に近い方を起始、遠い方を停止、そして停止から起始に向かって動くので大きく動く方が停止です。

上の図の大胸筋で言えば、上腕についた停止が鎖骨や胸骨などの起始に向かって動きます。

トレーニングでは自然とこの動きを行っていますよね?

ベンチプレスでも、ダンベルフライでも、腕立て伏せでも全てこの動きです。

他の部位でも同様で、停止が起始に向かって動きます。

何が言いたいかというと、この逆の起始から停止に動くトレーニングは基本的にはほとんどないと言うことです。

起始を固定しないと収縮しない

起始を固定しないと収縮しない

停止が起始に向かって動くのと同じく知っておくべき部分は、起始を固定しないと収縮しないことです。

イメージしやすいのは肩の三角筋後部です

三角筋後部は上腕骨から肩甲骨に付着しているのですが、肩甲骨が寄る動きでダンベルリアレイズを行っても、起始が動いてしまい三角筋後部は収縮せずに、肩甲骨を寄せる僧帽筋中部下部に効いてしまいます。

「対象の筋肉以外は動かさないようにしよう」と言われているのは、これが理由です。

起始が動いているということは、対象の筋肉以外が動いている証拠なので、この点からも基本的な機能解剖学を理解すべき理由が分かるかと思います。

多関節筋と単関節筋

多関節筋と単関節筋

次に鍛える筋肉が多関節筋なのか単関節筋なのかも必ず知っておくべき部分です。

多関節筋=2つ以上の関節の動きに関与する筋肉

単関節筋=1つの関節の動きに関与する筋肉

単関節筋はシンプルに1つの関節を動かすだけで鍛えられるので簡単ですが、多関節筋は2つの関節を連動させなければならないので少し難しいです。

例えば上腕三頭筋の外側頭と内側頭は肘だけの動きに関与する単関節筋ですが、長頭は肩と肘の動きに関与する多関節筋です。

肘だけ動かしてもダメですし、肩だけ動かしてもダメ。

長頭に効かせるためには、肩と肘を連動させて動作できなければなりません。

他にも大腿四頭筋の大腿直筋なども同様です。

鍛える筋肉が短関節筋か多関節筋かを把握し、どういった動きでストレッチ&収縮を行えるのか頭に入れておきましょう!

筋繊維の走行タイプ

筋繊維の走行タイプ

MASAKI

筋繊維の走行タイプを知ることで、どんなトレーニングを行うべきかが分かります

・羽状筋

・紡錘状筋

羽状筋

羽状筋

羽状筋は高重量でボリュームの多いトレーニングで行うのに適している筋繊維で、上腕三頭筋や大腿四頭筋、多羽状筋の三角筋中部、腓腹筋などがあります。

よく三角筋中部は軽い重量でのサイドレイズばかり行っている方が多いですが、高重量での刺激にも反応しやすい可能性があるので、チーティングを活用したサイドレイズや、高重量でのアップライトロウ、ワンハンドサイドレイズも有効です。

紡錘状筋

紡錘状筋

紡錘状筋は筋繊維が直線的に走行している筋繊維で、中重量以下で収縮からストレッチまで広い可動域で鍛えるのに適しています。

MASAKI

紡錘状筋は羽状筋よりも筋断裂など怪我をしやすい筋繊維でもあるので、高重量のトレーニングには注意が必要です
筋繊維の走行を揃えて力を出しやすくする

解剖学と筋繊維の走行タイプに合わせて、ぜひ知っておいてもらいたいことは、鍛えたい部位の「筋繊維の走行を揃えて力を出しやすくする」ことです。

例えば上腕二頭筋を鍛えるダンベルカールでは、停止部が橈骨という親指側の前腕に位置するので、手首を回外して手のひらを上に向けた状態で動作する必要があります。

この状態を作ることで、停止部から起始部まで筋繊維の走行が揃い、収縮しやすく力を発揮しやすくなります。

実際に手のひらを上に向けたカール動作では上腕二頭筋がメインで働き、回内して親指を上に向けた動作では上腕筋がメインで働くようになります。

第7章の動画講義を参考に、主要部位の解剖学を確認して、実際にトレーニングしながらどうすれば筋繊維の走行を揃えて力を出せるのかを考えてみてください。

結果を出すための基本方針

MASAKI

5STEPトレーニングプログラムで結果を出すために大切な考え方は次の通りです

フォームが最も重要

余力を残すという考えは捨ててください

重量や回数・インターバルの決め方

可動域について

オーバートレーニングについて

最適解は自分で試さないと絶対に分からない

プログラム通りに進めること

フォームが最も重要

フォームが最も重要

フォームが全ての土台になるので、最優先事項はフォームの習得です。

STEP③で全身主要種目の具体的なトレーニングテクニックやフォームを動画で解説していますので、何度も何度も見て、つま先から頭の先まで意識して完璧なフォームを追求してください。

「なんとなくこのくらいでいいか…」とは思わず、最初から完璧を求めて練習することが大切です。

なぜなら、いきなり上手くは絶対にできないからです。

何度も何度も意識してフォームを練習していくうちに、段々と上手くなり、今まで考えずに鍛えていた時と比べて、刺激が段違いに変わってきます。

フォームが習得できていないうちに、重量や回数などその他の要素をいくらこだわっても、その努力は筋肥大につながりません。

せっかくこれからこのプログラムで鍛えていくなら、今まで意識していなかった部分までしっかりと考えて、1つ1つの種目のフォームを極めるつもりで取り組んで頂ければなと思います。

怪我には十分注意してください!

このプログラムでは「追い込まなくていいよ♪」とか「楽に余力を残して終わろう♪」なんて一切言いません。

ぶっちゃけプログラム通りに進めて頂ければ
かなりキツイトレーニングです。

だけどその分得られる結果も大きい。
そんなプログラムです。

そこで皆さんには絶対に正しいフォームを習得した上で、怪我には十分注意して鍛えてもらいたいんです。

当然生優しいトレーニングではないので、
変なフォームで無理をしたら怪我のリスクが高まります。

怪我しないように管理するのは当然ご自分でお願いします。

フォームが崩れるまで無理をしない、痛みがあればすぐに中断する、休養と回復にも気を配る、これらはハードにトレーニングする上で欠かせない部分です。

MASAKI

流石に全員を直接見ることはできないので、トレーニングは自己責任でお願いします

余力を残すという考えは捨ててください

怪我には注意してくださいね!と言ってすぐにアレですが、各セット各種目、各部位で余力を残すという考えは捨ててください。

昨今「追い込まなくても筋肥大する」「余力を残してボリュームを稼ごう」という方法が流行っていますよね?

しかし、本気で身体を作り替えたい人には断固として
「余力を残すという考えは捨ててください」と伝えています。

理由はめちゃくちゃ単純で、どれだけ限界まで動作していると思っていても、大抵の人がすでに余力を残しまくっているからです。

私もインクラインカールで粘りすぎて鼻血が噴き出たり、唇を噛み切ったり、デットリフトやショルダープレスで失神したことがあり、日々限界まで動作している自信はありますが、おそらくそんな私でもまだまだでしょう。

人の限界には精神的限界と肉体的限界の2つがあると言われており、肉体的限界に到達する前に精神的限界がきます。

そして筋トレ初心者の方ほど、この精神的限界がくるのが早く、実際にはまだまだ行えるのにも関わらずセットを終了してしまいます。

実際に多くの人をサポートしてきましたが、本当に限界近くまで動作できている人は1割にも満たないです。

「まだまだできるのに、なんで辞めちゃったの!??」というセットが多いんですね。

そんな状況の人が更に追い込まないで、余力を残して鍛えようとしていたらどうなりますか?現時点で全く追い込めていないんですよ?

サラッとしたトレーニングで追い込まずに、ただボリュームだけを稼いで大きくなるなんで夢物語です。身体に注射器をブッ刺して薬物を使っていれば別ですが。

筋肥大させるためには「筋肉が大きくなる理由を作る」必要があるんです。

限界まで動作する癖を身につけなければ、
今後あなたの身体はたいして変化せずに終わることを断言してもいいです。

つまらないことは考えずに限界まで動作してください。

MASAKI

追い込みの基準が低い人が「追い込まないトレーニング」をしていたら何の効果も得られません

重量や回数・インターバルの決め方

トレーニングプログラムを作成する際に「重量や回数・インターバルってどうすれば良いのだろう?」と思いますよね?

基本的な決め方は、種目の目的を「筋力向上・筋破壊・パンプアップ」からどれに該当するか考えて、目的別に回数やインターバルを決めていきます。

重量については回数が決まれば、その回数で限界になる重量を選択するだけなので簡単ですよね(この点からも余力を残していたら意味が分からなくなります)

そして重量の増やし方は上の画像の通り、

①各セット前回と照らし合わせて重量回数を増やしていく

②目標の上限に達したセットは次回増やす

③達していないセットは上限まで回数を増やしていく

④下限だったセットの次のセットは重量を落とす

よく言われている10回3セット同じ重量でできたら、次回重量を増やすという方法は

まだフォームを練習する必要がある人限定の話です(10回3セット同じ重量で行えるのは現実的ではありませんよね?インターバル2時間とかだったら別ですが)

しっかり1セットで限界まで動作している場合は、ほぼ確実に回数が低下していきます。

なので、目標回数に8〜10、10〜12など範囲を持たせておき、上記の4点を元に重量回数を増やして頂くのがおすすめです。

もちろん画像のようにコンスタントに重量回数を増やすことはできませんが、この方法であれば重量ないし回数を日々向上させていきやすいはずです。

そして、目標回数の範囲やインターバルは上の画像の通り、筋力向上を狙った種目では3〜6回の高重量を扱い、インターバルを3〜5分ほど長めにとります。筋破壊、パンプアップも同様に概ね決まっています。

「どの種目が筋力向上で筋破壊か分からないよ!」という方は、こちらを参考にしてください。

また、STEP③で全身主要種目の内訳も説明しています。

MASAKI

特別な理由がない限りは、この回数とインターバルを決める王道のやり方で十分です。変な自己流のアレンジなどはせずに行ってもらいたいです。

可動域について

MASAKI

可動域については、こちらの動画で詳しく説明しています

可動域について必ず理解しておいてもらいたいのは次の通り。

筋肉に刺激がかかっている全可動域で動作する

狙っている筋肉だけに最も負荷がかかる可動域で動作する

狙っている筋肉から力が抜けるほどの可動域で動作するのではなく、1セットを通して常に力が入っている状態を目指してください。

これが最も重要なことで、その次に狙っている筋肉だけに最も負荷がかかる可動域で動作することも考えていきます。

人間は本来全身の筋肉を連動させて歩いたり、物を持ち上げたりしていますが、筋トレでは真逆の動かし方をします。

つまり、全身の筋肉を連動させることなく、狙っている筋肉だけを動かすのです。

例えば、サイドレイズで高く持ち上げすぎると、本来鍛えたい三角筋中部ではなく僧帽筋に負荷が逃げてしまいますよね?

他にも、ダンベルリアレイズだったら、肩甲骨を寄せるまで持ち上げたら、僧帽筋中部下部に負荷が逃げてしまいます。

これは先ほど説明した「起始を固定しないと収縮しない」という話と同じです。

上腕三頭筋を鍛えるライイングエクステンションでも同じです。

深く下ろして広い可動域を取ろうと思いすぎて、肋骨が開き身体が反るほど下ろせば、広背筋や大円筋に負荷が逃げてしまいます。プルオーバーのような動作ですよね?

この辺のテクニックを含めてSTEP③で説明していきますが、可動域についての認識はここで統一させておきたいです。

オーバートレーニングについて

次に多くの人が気になっているであろうオーバートレーニングについて

まず、オーバートレーニングのあるなしで言えばあります。

しかし、たかだか数時間、しかもインターバルを取りながらの筋トレ、さらに限界まで追い込む能力が低い筋トレ初心者(その点では私もまだまだ初心者でしょう)がオーバーワークになるかと言われると、99.9%ならないと私は思います。

気にする必要があるか?

全くありません。

そんなことよりも限界まで追い込めていないトレーニングの甘さの方が遥かに気にするべきです。

また「私はハードに鍛えてオーバーワークになりました!」という人も話を聞いてみると、全く食事管理や休養に気をつかっていなかったり、そもそも怪我したことやただの疲労をオーバーワークと捉えているなんてことばかりです。

怪我したのはオーバーワークではなく、フォームが崩れていたのが原因。

疲労はルーティンやケア、食事管理や睡眠のテキトーさが原因。

99.9%の人はそうでしょう。

今は「オーバーワークになったら筋肉が分解しちゃうから、トレーニングを1時間以内で終わらせてEAAを飲もう!」というビジネスが行われていますが、大丈夫、多くの人はオーバーワークになろうと思ってもなれません。

ただ勘違いして欲しくないのは、オーバーワークはないから回復に全く気を使わなくていい訳ではないことです。

MASAKI

最終的に自分で決めたら良いと思いますが、私個人的には気にする必要は全くないです。考えたこともありません。

最適解は自分で試さないと絶対に分からない

このプログラムを購入していただいた方は、当然プログラムを実行していただけると思いますが、中には永遠とどっちの方法が良いか悩み続けて、一向に行動に移さない人もいますよね?

「あなたにとっての最適解は自分で試さないと絶対にわかりません」断言してもいいです。100%わかりません。

どれだけ時間をかけても、どれだけ優秀なトレーナーに指導してもらっても、試さない限り何のフィードバックも得られません。

フィードバックが得られなければ改善のしようがなく何も良くなりません。

重量設定もインターバルもプログラムの作り方も、各種目のテクニックも全て絶対に試してください。

そしていきなり上手くできることはないので、STEP⑤のフォームを修正していく段階で改善を重ねていきましょう。

プログラム通りに進めること

プログラム通りに進めること

最後に念を押すようで申し訳ないですが

この5STEPトレーニングプログラムは私の今までの学習と経験を詰め込んでおり、制作には2ヶ月以上、何度も修正を重ねて、色々な人にチェックしてもらいながら完成までなんとか辿り着きました。

購入いただいた方全員に、
大袈裟ではなくマジで全員に結果を出してもらいたいんです。

なので、プログラム通りに進めることを約束してください。

一度読んだだけでは頭に入らなかったり、すぐに忘れてしまう部分もあるはずなので、何度も読み込んで確実に自分のものにしてください。

MASAKI

本気で体を変えたい方に手を取って頂けているはずなので、あとはプログラム通りに進めて頂くだけです。

STEP②トレーニングのタイプや目的を覚える

STEP②トレーニングのタイプや目的を覚える

MASAKI

STEP②では種目の目的や器具による違いなどを理解し、次のSTEP③でよりテクニックを活かせるようにしていきます

トレーニング器具による違い
トレーニング種目の目的
POFトレーニング

トレーニング器具による違い

トレーニング器具による効果の違いを正しく理解することで、目的に応じて最適な器具、種目を選択できるようになります。

・フリーウエイト
・マシン
・ケーブル
・自重

それぞれ効果の違いがあり、あなたの目的に合わせて最適な種目を選択しメニューを構成することが大切です。

また、紹介した意識性の原則の通り、目的や意味を理解して鍛えているかいないかは非常に大切な部分です。

特に今までなんとなく鍛えてきた、という人は目的や意味を考えて意識的に鍛え出すだけで効果の違いを感じるはずでしょう。

器具ごとにメリットデメリットがあり、どんな種目に最適なのかを解説していきます。

フリーウエイト

メリット
・自由な軌道で動作できる
・身体の連動性を向上できる
・多くの筋繊維を動員できる
・負荷がかかるタイミングを調節してPOFで鍛えやすい
デメリット
・フォームの習得が難しい
・体幹部の疲労が激しい

フリーウエイトは何と言っても高重量を扱いやすく、筋肉に強い物理的刺激を与えて筋発達しやすいメリットがあります。

またマシンとは異なり、自由な軌道で動作できるメリットがあるので、怪我を避けて動作を行えます。

一方でデメリットとしては、フォームの習得には練習が必要で、初心者は聞かせるのが難しかったり、日によって効く効かないにバラつきがあったり、怪我をしやすいことです。

その他には体幹が不安定な状態で高重量を扱うことから、体幹部の疲労が溜まりやすいことも考えられます。

まずはフォームの練習を行い、習得できたら
メイン種目として行う

バーベル

メリット
・ダンベルに比べてフォームが安定する
・ダンベルに比べて高重量を扱える
・ダンベルに比べて細かく重量を調節できる
デメリット
・動作が固定される
・狙った部位に効かせるのが難しい

バーベルのメリットはダンベルよりもフォームが安定しやすく、高重量を扱いやすいこと、細かく重量を調節できることです。

なので、筋力向上目的で高重量を扱いたい場合は、ダンベルよりもバーベルの方が適しています。

一方でデメリットとしては、左右独立して動かせないことや、バーが身体に当たるまでしか動作できないため、動作が固定されること

ダンベルよりも狙った部位に効かせるのが難しいことです。

多関節種目かつ高重量で筋力向上を狙う

ダンベル

メリット
・動作が自由
・狙った部位に集中できる
・身体の連動性を向上できる
・片腕づつ動作できる
デメリット
・バーベルに比べてフォームが安定させにくい
・バーベルに比べて重量を扱いにくい
・細かい重量調節が難しい

ダンベルは左右自由に動かせるので、自分の骨格に合わせて効かせやるいことや、片腕づつ鍛えられるメリットがあります。

一方でバーベルよりも更にフォームが難しいことや、ダンベルの多くは2kg刻みになり、両腕で4kgづつしか重量を増やせないので、重量調節が難しい問題もあります。

部位によっては高重量での筋力向上を狙い
ストレッチ種目や収縮種目まで行う

マシン

メリット
・安全に鍛えられる
・狙った部位に集中できる
・負荷が抜けにくい
・フリーウエイトでは難しい動きを簡単に行える
デメリット
・身体の連動性が向上しにくい
・筋繊維の動員数が減る
・ネガティブ動作の負荷が低い
・日本人の骨格に合わない可能性がある
・勢いよく動作すると、動作と負荷との間にタイムラグが生じる

マシンは軌道が一定なので、フォームを習得できていない初心者の方に最適です。

収縮時に負荷をかけやすく、フリーウエイトでは難しい動きを行えるメリットもあります。

デメリットとしては、鍛えられる筋繊維が減り、摩擦抵抗によりネガティブ時の刺激が弱いこと、勢いよく動作すると、動作と負荷の間にタイムラグが生じることです。

筋トレ初心者は効かせやすいマシンから行い
筋肉の収縮&ストレッチを覚えて慣れてきたら
メインはフリーウエイト、鍛えにくい動きはマシンで行う

プレートローディング式マシン

メリット
・摩擦抵抗が少なくフリーウエイトに近い効果が得られる
・動作が安定する
・左右別々に動作できる
・動作の中間で最も負荷が強いものが多い
・ケーブル式マシンと比べて負荷が抜けづらい
・重量の調節がしやすい
デメリット
・日本人の骨格に合わない可能性がある
・ストレッチ時と収縮時に多少負荷がかかりにくい

プレートローディング式マシンのメリットは、通常のマシンと比べてネガティブ刺激が強いことと、負荷が抜けづらいことです。

動作の中盤で負荷が最も強くなるミッドレンジ種目が多く、マシンでありながら高重量での筋力強化に優れています。

また、左右独立して動作できることや重量の調節がしやすいメリットもあるので、効かせるのに慣れてきたら非常に重宝するマシンです。

デメリットはマシンが日本人の骨格に合っていない可能性があることや、ストレッチと収縮時に負荷が多少かかりづらいことです。

高重量を扱って筋力強化や筋破壊を狙うことができ
メイン種目に最適

ケーブル

メリット
・自由な軌道、身体の角度で動かせる
・アタッチメントを取り替えて様々な種目を行える
デメリット
・勢いよく動作すると負荷が抜けやすい
・グリップの回転によって負荷が抜けるポジションがある

ケーブル種目のメリットは自由な軌道や身体の角度で動かせることで、全身色々な部位を鍛えることができます。

ストレッチ時に負荷が強くなるように鍛えることもできますが、マシン種目のデメリット同様ネガティブ刺激が弱い問題があるので、基本的には収縮狙いの種目で活用するのが一般的です。

デメリットとしては勢いよく動作すると負荷が抜けやすいことや、ケーブルカールやプレスダウンなど、アタッチメント取り付け部分の回転によって負荷が抜けてしまうことです。

一見簡単そうに見えて、実は難しいのがケーブルでのトレーニングなので、しっかりとフォームを練習して意識的に鍛えなければなりません。

収縮種目でパンプアップや最大収縮を狙って行う

自重

メリット
・場所を選ばない
・身体の連動性が向上する
デメリット
・負荷の調節が難しい
・オールアウトさせるのが難しい

自重でのトレーニングのメリットは場所を選ばないことと、身体の連動性が向上することだけで、負荷の調節が難しいことや、限界まで動作するのが難しいデメリットの方が大きいです。

もちろん自重だけで筋肉を大きくすることはできますが、発達する部位としにくい部位が顕著になったり、一定のラインから筋肥大させるのが難しくなります。

どうしても自重でしか鍛えられない方以外、あえて自重トレーニングにこだわる必要はないです。

高回数でトレーニングの最後にパンプアップ狙いで行う

トレーニング種目の目的・POFトレーニング

MASAKI

種目ごとに最適な目的が概ね決まっており、それぞれどんな目的で行うのかを説明していきます

筋力強化(ミッドレンジ)

筋破壊(ストレッチ)

パンプアップ(収縮)

重量や回数・インターバルの決め方の部分で軽く説明した通り、目的によってそれぞれ狙う回数と最適なインターバル時間、種目の特徴が決まっています。

目的を変えてアレンジするテクニックについては、STEP④の「目的や環境に合わせてプログラムをアレンジしていく」で詳しく解説していますが、基本的には王道のセオリーから外れることなく鍛えて頂くだけで十分効果があります。

筋力強化(ミッドレンジ)

筋力強化目的で最適な種目としては、高重量を扱える「バーベル種目」かつ「多関節種目」が多いです。

例えば、胸ならベンチプレス、背中ならバーベルロウ、脚ならスクワット、肩ならショルダープレスというような基本種目と呼ばれているものです。

そして狙う回数としては、限界まで動作した際に3〜6回ほどになります。

もちろん種目によっては3回以下の重量でも筋力強化を狙えますが、超高重量となるとその分怪我のリスクも高くなるので、ここでは3〜6回とさせていただきます。

インターバルについては高重量を扱うこともあり、神経疲労をしっかりと回復させ、呼吸が乱れた状態ではなく3〜5分ほど休んでから行います。

例えば、スクワットでは5分近く休まないと高重量を扱えない可能性が高いですし、ショルダープレスでは3分ほどで回復する可能性が高いので、3〜5分と幅を持たせています。

筋力強化目的の種目では、インターバルを詰めてパンプアップさせたり、筋肉に効いている感覚を味わう目的ではないので、とにかく高重量を扱うことを第一優先で行います(フォームと可動域は当然できている前提です)

そして、できるだけ筋力強化目的の種目はメニューに含めたいです。

筋力と筋肉の太さは概ね比例するので、強い力を発揮できる筋肉はやはり大きいです。

例えば、今のメニューに筋力強化の種目がなく、全て10回狙い、筋破壊やパンプアップ目的の種目ばかりだと、ある程度は筋肥大してもどこかで頭打ちする可能性があります。

なぜなら筋力が向上しづらいからです。

筋力が向上すれば、筋破壊・パンプアップ目的の種目で扱う重量も増えるので、結果的に全ての強度が向上していきます。

どんな目的で鍛えていようと筋肥大させたいなら、筋力強化の種目を最低でも1種目は入れたいです。

余談ですが、筋力強化目的の種目がメインのパワーリフターやベンチプレッサーの方達は、筋肥大させることに重点を置いていなくても、凄い大胸筋や背中、脚をしていますよね?

高重量を持つことから逃げていては、それ相応の身体にしかならないでしょう。

パンプアップ目的の収縮種目やケーブル種目は効いている感があり、やりがいがあるかもしれませんが、それだけではダメです。

MASAKI

例え減量中でも筋力を伸ばす意識は絶対に忘れずに鍛えたいです

筋破壊(ストレッチ)

次にストレッチ時に負荷が強いストレッチ種目は、筋肉に直接的な物理的刺激を与えることができ、筋肥大効果が高いと言われています。

私自身も胸ならダンベルフライ、腕ならインクラインカールやフレンチプレスなど、ストレッチ種目をやり込んだおかげで成長した実感があります。

同じように「ストレッチ種目が最も筋肥大に貢献した」と言っている人は多いですよね?ここは疑う余地なく間違いないと思います。

ストレッチで筋破壊を狙った種目では8〜10回ほどの回数を狙い、ある程度の高重量は扱いつつ、広い可動域で動作します。

インターバルは種目にもよりますが1分半〜3分ほどで、十分に回復させつつ行いたいです。

ストレッチ種目は筋肉に強いストレスがかかり、筋損傷を引き起こし筋肉痛になりやすい特徴があるのですが、それに付随してストレッチ種目を1種目目に行う際は注意が必要です。

もちろん1種目目に行えば、より高重量を扱えますが、筋肉がまだしっかり温まっておらず部分的な筋断裂やひどい場合は完全に断裂するなど怪我のリスクがあります。

私自身も昔調子に乗ってダンベルフライをウォーミングアップなしで1種目目に行って大胸筋を部分断裂したことがあるので、ある程度経験を積んでいる方でも気をつけてもらいたいです。

強い刺激を与えられるからこそ怪我には十分注意して、トレーニング中盤〜後半で使用重量が落ちた段階で行うのも良いでしょう。

そして筋破壊を狙ったストレッチ種目のポイントとしては「広い可動域で動作すること」「ストレッチ時に脱力しない」ことです。

筋トレでいうストレッチとは力を抜かずに負荷に耐えながら筋肉が伸ばされることを言います。

このストレッチを勘違いして、普通のストレッチや柔軟のように、脱力してでも筋肉を伸ばせば良いと思ってしまっている方がいます。

しかし、これは怪我の原因になりますので、絶対に脱力しないように注意してください。

MASAKI

絶対に力を抜かずに、筋肉に負荷がかかった状態での可動域でストレッチさせるようにしてください

パンプアップ(収縮)

最後にパンプアップ目的の収縮種目は、収縮時に負荷をかけたいため「マシン種目」かつ「短関節種目」が多いです。

例えば、胸ならペックフライ、腕ならマシンカールやケーブルカール、脚ならレッグエクステンションやレッグカールなどになります。

そして狙う回数としては12回〜20回で限界になる高回数です。

場合によっては刺激を変えるために、20回以上のセットを行うのも効果的です。

しかし、知っておいてもらいたいのは、高回数になればなるほど限界まで動作することや重量設定が難しいということです。

3回狙いの高重量ではどうやっても4回できないと思いますが、20回狙いの重量では21回や22回頑張れば動作できそうですよね?

これは重量設定が難しいのと、フォームが崩れて他の筋肉を動員するなどが原因と考えられます。

なので、一般的には高重量でのトレーニングの方が上級者向けと言われがちですが、しっかり1セットで限界まで追い込むことを考えた場合、低重量高回数の方がはるかに難しく非常にキツイです。

スクワットを5回狙いで行うのと、20回狙いで行うのではキツさが全く違います。

なので、低重量高回数だからといって、本当に限界まで動作する場合「楽なんてことは絶対にない」と覚えておいてください。

もし、余裕があって高重量停回数のトレーニングよりも楽に感じるのであれば、本当に全力を出せているか一度考えてみるのも良いかもしれません。

インターバルについては、40秒〜1分半ほどの完全に回復しない短いインターバルで動かし続け、パンプアップを促します。

そして、収縮種目は名前の通り、その種目の中での最大収縮まできっちり動作しなければなりません。

例えばペックフライでしっかりと肘を寄せ切れていなかったり、プレスダウンで肘を伸ばしきれていない、レッグエクステンションで膝を伸ばせていない。

これは重量が重すぎるという証拠です。

あくまでも最大収縮できて、12〜20回狙いの重量を選択して鍛えるようにしてください。

MASAKI

バリエーションとして、トレーニングの後半に行っていた収縮種目を前半に行うと、使用重量が増え新しい刺激を与えられます

STEP③種目ごとのトレーニングテクニックを実践していく

STEP③種目ごとのトレーニングテクニックを実践していく

・胸
・背中
・脚
・肩
・腕
・腹

部位ごとに「タップして確認する」をタップして確認してください。

まずは解剖学から

まずは解剖学を知ろう

大胸筋はこのように、胸の中央から上腕骨にまとまって付着しています。

大胸筋の作用は次の通り。

・肩関節の水平内転
・肩関節の屈曲

・肩関節の内転

・肩関節の内旋

なんのこっちゃ分からなくても大丈夫です。

この中でも最も大胸筋を強く作用させる動きは、肩関節の水平内転、つまり、ベンチプレスやチェストプレスマシンのように、横に広げた腕を前に動かす動作です。

筋トレは、筋肉をよく伸ばし、よく収縮させる、そして負荷を与えることで刺激となり、筋肥大が引き起こされます。

MASAKI

他の部位にも共通することだけど、とにかく筋肉が付着している2点の距離を近づけたり遠ざけたりすることが大切です

解剖学をザックリでも理解しておくことで「こう動かせば、この筋肉が動くな」とイメージできるようになります。

大胸筋への刺激を高めるテクニック

次に大胸筋への刺激を高めるテクニックを網羅的に紹介していきます。

最初は意味が分からないかもしれませんし、全てのテクニックをいきなり取り入れるのは難しいはずなので、何度もこの記事を見返しながら1つずつトレーニングに取り入れてみてください。

①:頚反射

②:グリップ

③:握りの強弱

③:股関節

①:頚反射

①:頚反射

顎を引く

頚反射は頭部がもたらす身体の反射特性です。

胸を鍛える場合は、顎を引くことで大胸筋の収縮感が強くなります。

反対に顎を上げればストレッチ感が強くなるのかというと、そんなことはなく、腹圧が抜ける(体幹が安定しなくなる)デメリットがあるので、基本的には顎は引いて動作することをオススメします。

注意
顎を引きすぎて、ベンチプレスで頭が浮いてしまったり、胸のアーチが崩れないように気をつけてください
②:グリップ

②:グリップ

基本はサムアラウンドグリップ

次にグリップは基本的にはサムアラウンドといって、親指までしっかり巻いて握ります。

一部サムレスグリップ(親指を外したグリップ)でも問題ない種目としては次の通り。

・インクラインベンチプレス

・スミスインクラインベンチプレス

・スミスベンチプレス

理由としては、サムレスグリップにすると、脇を閉じた動きを行いやすく、大胸筋上部の筋繊維走行に合わせて鍛えられるからです。

インクライン系の種目かつ、バランスを取れて安全性の高い種目でサムレスグリップを採用すると良いでしょう。

しかし、基本はサムアラウンドです。

③:握りの強弱

③:握りの強弱

次に握りの強弱によっても、効きが変わってきます。

・収縮時は親指人差し指を強く握る
・ストレッチ時は握りを少し緩める

神経支配の関係から、収縮時に親指人差し指を強く握ることで、大胸筋を強く収縮できます。

試しに胸の前に腕を伸ばして行ってみてください。

反対に小指薬指側を強く握ると、胸ではなく上腕三頭筋が使われやすくなってしまいます。

次に、ストレッチ時は握りを少し緩めます。

ガチッと強く握ってしまうと、肘周りや肩周りを固めてしまい、大胸筋に負荷をのせながらストレッチさせずらくなるからです。

グリップを緩めると、肘と肩をスムーズに動かすことができます。

これも実際に試してもらえるとすぐに分かります。

何かに強く捕まって大胸筋をストレッチした場合と、強く握らずにストレッチした場合では、かなり感覚が違うはずです。

試してみてください。

④:股関節

④:股関節

股関節の状態によっても胸への刺激が変わります。

・股関節屈曲=収縮
・股関節伸展=ストレッチ

まず、股関節屈曲とは、簡単に言うと座ったり、ベンチ台に足を上げている状態です。

股関節が屈曲していると、伸展している時と比べて大胸筋が収縮しやすくなります。

反対に股関節が伸展、立っている状態や、ベンチプレスで床に足を下ろしている状態では、屈曲している時と比べて大胸筋がストレッチしやすくなります。

上部

インクラインベンチプレス

①:胸を張り胸を上に突き出す

②:体のアーチを作る

③:手首を軽く立たせる

④:上腕を外旋させる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンドorサムレス
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=屈曲

インクラインベンチプレスも、通常のベンチプレスと同じように軽く顎を引き、強く握りすぎないように動作します。

異なる部分とすればサムレスグリップで動作しても、効かせやすいということです。

丁寧に鎖骨のすぐ下におろし、大胸筋上部のストレッチを感じたら、アーチを崩さないようにコントロールして持ち上げましょう。

インクラインダンベルプレス

①:胸を張ってアーチを作る

②:足を閉じる

③:ダンベルは常に肘の真上

④:トップでダンベルは寄せない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=屈曲

インクラインダンベルプレスは、左右自由にダンベルを動かすことができるので、若干脇を閉めて、大胸筋上部の筋繊維走行に合わせて効かせられます。

インクラインベンチプレスが苦手な人は、重量を落としてでもダンベルで動作することで効かせられる可能性が高いです。

インクラインダンベルフライ

①:オンザニーで始める

②:胸を張ってアーチを作る

③:ダンベルをハの字にする

④:肘を曲げてダンベルを下げる

⑤:トップでダンベルを合わせない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=屈曲

インクラインダンベルフライは、インクラインダンベルプレスよりも若干シートの角度を高くしても効かせることができます。

完全に手のひらを向い合わせにするよりも、ダンベルをハの字で持ち、大胸筋上部をストレッチする軌道で下ろしていきます。

下ろす際にグリップを緩めることで、よりストレッチ感を強くできます。

ケーブルフライ(やや下から)

①:胸よりやや低い位置に設定する

②:斜め下から大胸筋上部の筋繊維に合わせて持ち上げる

③:収縮時には肘をしっかり寄せる

④:力を抜かずに下ろす

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=伸展

大胸筋上部は肩関節の屈曲動作と水平内転を組み合わせて鍛えますが、あくまでも強い力を発揮できるのは水平内転だということは忘れないでください。

よくほぼ真下から上に持ち上げて大胸筋上部を狙う方もいますが、これでは三角筋前部の働きがメインとなってしまいます(やり方次第ですが)

なので、インクラインダンベルプレスを行う時と同じ上腕の軌道で行うだけで十分上部は鍛えられます。

大胸筋中部

ベンチプレス

①:胸を張り肩甲骨を寄せる

②:体のアーチを作る

③:胸の最も高い位置に下ろす

④:バーは必ず胸まで下ろす

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=基本は伸展(足を下ろす)

ベンチプレスは高重量を扱って、大胸筋の筋力を高められる種目です。

顎は軽く引きますが、頭はベンチにしっかりつけて、グリップはサムアラウンド、握りの強弱はそれほど意識しなくても大丈夫です(できれば強く握りすぎない方がいい)

そして、足は下ろして、動作中しっかりとアーチを維持できる体勢を作りましょう。

ダンベルベンチプレス

①:オンザニーで始める

②:胸を張ってアーチを作る

③:肘を軽く緩める

④:ダンベルは常に肘の真上

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎず、収縮時に親指人差し指を強く握る
④:股関節=基本は伸展(足を下ろす)

ダンベルベンチプレスは、肘の真上にダンベルを保持して動作し、収縮時に親指人差し指を強く握って収縮感を強くします。

ベンチプレスが苦手な人でも、ダンベルベンチプレスを丁寧に行えば効かせられる可能性があるので試してみてください。

ダンベルフライ

①:オンザニーで始める

②:胸を張ってアーチを作る

③:足をベンチ台に上げる

④:腕を内旋させる

⑤:肘を曲げて下げる

⑥:トップでダンベルを合わせない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=屈曲

ストレッチで刺激を与えたい種目なので、ダンベルを下ろす際はグリップを緩めつつ、若干小指薬指を強く握って、胸を大きく開くように下げていきます。

また、ベンチに足を上げて股関節屈曲状態で動作することで、大胸筋を動かしやすくなります。

チェストプレス

①:グリップが胸の真横にくるようにシートを設定する

②:胸を張ってアーチを作る

③:マシンの軌道に合わせて力を入れる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=屈曲

チェストプレスはマシンのメーカーによって若干動きが異なりますが、大切な部分は同じです。

シートの高さの設定を間違えないように注意して、肘とグリップが常に胸の真横にくるようにしてください。

内側に絞り込める軌道のマシンの場合は、グリップを若干狭くしても、上腕三頭筋に負荷が逃げずに収縮させられます。

ペックフライ

①:グリップが胸の高さになるようにシートを合わせる

②:肘のくぼみを内側に向ける

③:寄せた際に親指人差し指を強く握る

④:顎を引く

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=収縮時に親指人差し指を強く握る
④:股関節=屈曲(シートが高ければ、何か置いて足を上げて屈曲状態を作る)

ペックフライとケーブルクロスオーバーの違いとしては、背もたれがあるかないかです。

背もたれがあるペックフライは、上体を安定させやすく、より収縮感を高められます。

グリップを握ったら、肘のくぼみを内側に向けて動作します。

収縮時に1〜2秒キープし、親指人差し指を強く握ると、より大胸筋を強く収縮できます。

また、ストレッチが目的の種目ではないので、肩甲骨が寄るほど深く戻す必要はありません。

ケーブルクロスオーバー

①:両足を揃えるorわずかに前後させる

②:上体の角度を変える

③:前腕とケーブルの向きを揃える

④:肘をしっかり寄せる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=収縮時に親指人差し指を強く握る
④:股関節=基本は屈曲

収縮時に刺激を与えたい種目なので、顎を引き、収縮時に親指人差し指を強く握り動作します。

また、上体を立てて動作するよりも、股関節を屈曲させて、上体を前傾させた方が身体も安定し、高重量を扱うことができます。

大胸筋下部

デクラインベンチプレス

①:通常のベンチプレスよりも手幅をやや広げる

②:脇を広げてみぞおちの下に下ろす

③:脇を閉じるように上げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=伸展

動画ではセーフティーがありませんが、危険なので必ず設定してください。

大胸筋下部の筋肥大にデクラインベンチプレスは最適です。高重量を扱って下部の筋繊維に沿って動作を行えます。

若干慣れが必要な種目なので、まずは余裕のある重量から練習して徐々に増やしていきましょう。

ケーブルフライ(やや上から)

①:ケーブルを高い位置に設定する

②:ケーブルから離れすぎずに上体を立てて動作する

③:脇を広げて下部の筋繊維に合わせて脇を閉じる

④:力を抜かずにコントロールして下ろす

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=やや屈曲

通常のケーブルクロスオーバーよりも上体を立たせて、下部の筋繊維の走行に合わせて動作していきます。

重量が重すぎて前傾してしまうと、下部ではなく中部への刺激が強くなってしまうので、上体を立てて維持できる重量で行うことが大切です。

ディップス

①:サムアラウンドで握る

②:肩を下げ肩甲骨を寄せすぎない

③:脇を広げて下部繊維をストレッチさせる

④:肩に負担がかからない範囲で動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=下ろす際にグリップを緩める
④:股関節=屈曲

ディップスで大胸筋下部を鍛えるのは非常に難しいですが、効かせられるようになれば、とても良い種目なので解説していきます。

自重で動作が難しい場合は、アシストのあるマシンを使用して行っても構いません。

股関節を屈曲して上体を軽く前傾したら、肩を下げて大胸筋下部に力を入れます。上体が立ち、脇を閉じすぎると上腕三頭筋や三角筋前部への刺激が強くなってしまうので、脇はやや開いて大胸筋下部の筋繊維に合わせて動作します。

また、肩に負担が強い種目なのと、それほど深く下げなくても大胸筋下部のストレッチは十分行えるので、負担がかかりすぎない範囲で動作してください。

メニュー例

大胸筋の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:ベンチプレス(ミッドレンジ)=6〜8回✖️3set

2:インクラインベンチプレス(ミッドレンジ)=6〜8回✖️3set

3:ダンベルフライ(ストレッチ)=8〜10回✖️3set

4:ペックフライ(収縮)=12〜15回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的にはミッドレンジ→ストレッチ→収縮の順番で種目を選択して頂ければ問題ありません。

背中

まずは解剖学を知ろう

まずは解剖学を知ろう

背中は複数の筋肉で構成されており、主な筋肉は次の通り。

・僧帽筋
・広背筋

・大円筋

・脊柱起立筋

他にも細かいインナーマッスルはたくさんありますが、身体の見た目を変える上であまり重要性は高くないので、覚えなくて大丈夫です。

上の図を見てもらえると分かる通り、脇の下から骨盤に向けて走行している広背筋は、広い背中を作りだす筋肉です。

肩甲骨の間と首(肩こりの部分)に走行している僧帽筋は、ボコボコと立体感のある背中を作りだす筋肉になります。

上記の画像を見て、筋繊維の走行向きを覚えておくと、より正しい意識をイメージして動作できます。

筋トレは、筋肉をよく伸ばし、よく収縮させる、そして負荷を与えることで刺激となり、筋肥大が引き起こされます。

鍛えたい筋肉の解剖学を理解して、どうすれば筋肉が伸びて、どうすれば筋肉が収縮するのか学んでいきましょう!

MASAKI

他の部位にも共通することだけど、とにかく筋肉が付着している2点の距離を近づけたり遠ざけたりすることが大切です

背中への刺激を高めるテクニック

次に背中への刺激を高めるテクニックを網羅的に紹介していきます。

最初は意味が分からないかもしれませんし、全てのテクニックをいきなり取り入れるのは難しいはずなので、何度もこの記事を見返しながら1つずつトレーニングに取り入れてみてください。

①:頚反射

②:グリップ&握り方

③:握りの強弱

③:骨盤

①:頚反射

①:頚反射

顎を引くと上背部が丸まり肩が上がりやすくなる
・顎を上げると肩が下がりやすくなる

頚反射は頭部がもたらす身体の反射特性です。

上記の特性がありますが、基本的には頚椎はニュートラル(通常状態)にして動作することをオススメします。

例えば、ラットプルダウンでしっかりと肩甲骨を下げて、広背筋下部まで刺激したい場合、顎を引くよりも軽く上げた方が動作を行いやすくなります。

しかし、顎を上げすぎると、腹圧が抜けてしまう(体幹部に力が入らなくなる)可能性があるのと、頚椎自体を痛める原因になるので、本当に少しだけ顎を上げるだけで十分です。

同じく、デットリフトやバーベルロウイング、ダンベルロウイングなど、体幹にしっかり力を入れてフォームを維持する必要がある種目は

顎を上げずに軽く引いた状態が適しています。

ただし、顎を引きすぎると上背部が丸まり肩が上がって僧帽筋ばかりに効いてしまうので、ここでも本当に少しだけ顎を引く意識が大切です。

注意
背中のトレーニングでは、腹圧(体幹に力を入れて固める)ことが大切になるので、他の部位と比べると、そこまで頚反射を意識しなくても良いでしょう
②:グリップ&握り方

②:グリップ

・基本はサムアラウンド
・手のひらで包み込むように握る

次にグリップは基本的にはサムアラウンドといって、親指までしっかり巻いて握ります。

「ラットプルダウンやチンニング(懸垂)などの種目では、親指を外したサムレスグリップが良いんじゃないの?」と思うかもしれません。

しかし、これらの種目でもサムアラウンドを推奨します。

理由は次の通りです。

・サムレスグリップだと手首が反る原因になるから

・手首が反ると背中ではなく腕始動で動作しがちだから

・手首が反ると親指人差し指側に力が入りやすくなるから

実際に試してもらえるとすぐに分かりますが、サムレスグリップだと手首を反る動きがしやすくなります。

サムアラウンドで親指をグッと巻いて握ると、手首がまっすぐ固まって反る動きがしづらくなるのを実感できるはずです。

次に、手首が反ると背中の筋肉ではなく、腕の筋肉で動作してしまいがちです。

特にラットプルダウンでサムレスグリップで握ると、肩甲骨ではなく腕が先に動いてしまい、結果的に脇を閉じるような動きで、広背筋ではなく大円筋ばかりに効いてしまいます。

また、腕ではなく背中に効かせるために、小指薬指を強く握ると良いとよく言われていますが、これは本当にその通りです。

しかし、サムレスグリップだと、身体の仕組み上、親指人差し指側に力が入りやすくなってしまいます。

実際にサムアラウンドで、手の甲側が真っ直ぐになるようにすると、小指薬指側に力が入りやすくなるのが実感できるはずです。

少し難しい話ですが、サムアラウンドで手首が反らないように、手のひら全体で包み込むように握ってみてください!

③:握りの強弱

③:握りの強弱

次に握りの強弱によっても、効きが変わってきます。

・収縮時は強く握る
・ストレッチ時は握りを少し緩める

収縮時にグリップを強く握ることで、背中を強く収縮できます。

ラットプルダウンやチンニングなどで試してみてください。

次に、ストレッチ時は握りを少し緩めます。

グリップを緩めて、ウエイトによって自然に背中の筋肉が伸ばされるイメージで動作すると、強いストレッチ感が得られます。

これも実際に試してもらえるとすぐに分かります。

何かに強く捕まって背中をストレッチした場合と、強く握らずに指先を引っ掛けるようにしてストレッチした場合では、かなり感覚が違うはずです。

試してみてください。

④:骨盤

④:股関節

骨盤の状態によっても背中への刺激が変わります。

基本的には骨盤を立ててニュートラル(自然な状態)でトレーニングを行います。

例えば、ラットプルダウンで骨盤が後傾(腰が丸まってお尻が落ちた状態)していると、広背筋下部まで収縮させづらくなります。

反対に腰を反るように前傾しすぎていると、腰椎を圧迫して腰を痛める可能性があります。

常に骨盤をニュートラルにしておくことで、背中の筋肉を動かしやすくなります。

この骨盤のコントロールは、デットリフトやバーベルロウイング、ダンベルロウイングなど体幹の安定性が必要な種目で重要になるので、覚えておきましょう。

広背筋&大円筋&僧帽筋中部下部

ラットプルダウン

①:膝の角度は90°

②:骨盤を立てて座る

③:サムアラウンドで握る

④:上体を軽く後ろに倒す

⑤:腕を少し外旋させて肩を落とす

⑥:肩が上がらないように引く

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ニュートラル
②:グリップ=サムアラウンドorサムレス
③:握りの強弱=収縮時に強く握り、ストレッチ時に緩める
④:骨盤=ニュートラル

頚反射については過度に意識せずに、ニュートラル状態で動作します。

グリップは狙いたい部位に合わせて変えます。

広背筋下部まで刺激したい場合は、肩甲骨を下げて引く必要があるため、サムアラウンドで手のひら全体でバーを包み込むように握ります。

反対に大円筋や広背筋上部を狙いたい場合は、サムレスグリップで脇を閉じるように動作します。

また、握り方に関わらず、収縮時に強く握って、ストレッチ時に緩めるようにしてください。

チンニング

①:肩幅の1.5倍の手幅

②:目線を上げて上体を軽く反る

③:胸を近づけるように引く

④:サムアラウンドで小指薬指側を握る

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を上げる
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=収縮時に強く握り、ストレッチ時に緩める
④:骨盤=ニュートラル(足を後ろで組み・お尻に力を入れる)

基礎筋力は必要になりますが、チンニングは非常にオススメできる種目です。

ラットプルダウンよりも強い収縮刺激を与えることができ、背中全体の発達に貢献します。

目線を軽く上げたら、上体を軽く反るようにして、バーを胸に当てるように引っ張ります。

また、広背筋の働きをよくするために、足を後ろに組んで、お尻に力を入れた状態で行います。

お尻に力を入れると、解剖学的特性から広背筋に力が入りやすくなります。試してみてください。

ロープーリー

①:骨盤を立てて座る

②:手のひら全体でグリップを握る

③:骨盤を立てたまま上体を起こす

④:90°より鋭角にならないように引く

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=収縮時に強く握り、ストレッチ時に緩める
④:骨盤=ニュートラル

ロープーリーはバーベルロウイングを行うようなイメージで動作します。

ボートを漕ぐように骨盤を立てたまま上体を前後させて、おへそ付近に引きます。

ラットプルダウンと同じように、収縮時に強く握り、ストレッチ時に緩めるようにします。

このようにラットバーを取り付けてワイドグリップで行う方法もあります。

この場合は引く位置が若干高くなり、大円筋や僧帽筋に効かせられるようになります。

どちらも効果的な種目なので、試してみてください。

ロウイングマシン

①:膝の角度が90°になるようにシートを設定する

②:引いた際に肘の角度が90°より鋭角にならないようにする

③:骨盤を立てて胸を前に突き出すように引く

④:先に肩甲骨を寄せてから肘を引くと僧帽筋を刺激しやすい

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=収縮時に強く握り、ストレッチ時に緩める
④:股関節=ニュートラル

胸の前にパットがついているマシンロウイングは、僧帽筋中部や僧帽筋下部を刺激しやすい種目です。

上体が固定できることにより、肩甲骨の動きを行いやすくなります。

肘を後ろに引くというイメージではなく、胸でパットを押しながら肘を引くイメージで行うと僧帽筋に効かせやすいです。

パットから身体を離してしまうと、このマシンの利点を活かせないので、つけたまま動作しましょう。

このようにオーバーグリップで握ることで、より上背部をターゲットにすることもできます。

バーベルロウイング

①:足幅を閉じる

②:お尻を引いて上半身を前傾させる

③:上腕を外旋させる

④:おへそにバーが当たるまで引く

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握るが親指人差し指は若干緩める
④:骨盤=ニュートラル

軽く顎を引いて腹圧が入る状態で、サムアラウンドで握り、おへそに当たるまで引きます。

広背筋に効かせるためには、若干脇を閉じて上体を軽く起こしながら引くのがポイントです。

上体を床と並行まで倒すよりも、自然に広背筋に力が入るように上体を起こしましょう。

また、グリップは強く握るが、親指と人差し指は若干緩めて、小指薬指側を強く握って引くと、広背筋を使う感覚が分かりやすいです。

ダンベルロウイング

①:両足をそろえて立つ

②:腰を丸めない

③:少し肘を曲げて広背筋に負荷をのせる

④:腰に向けて持ち上げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=収縮時に強く握り、ストレッチ時に緩める
④:骨盤=ニュートラル

ダンベルロウイングはバーベルロウイングと比べて、広い可動域をとることができる種目です。

なので、可動域が狭くなりすぎないように行いたいです。

収縮時に強く握って、ストレッチ時に緩めることで、より強い収縮感とストレッチ感を得られます。

非常に難しい種目ではありますが、何度も反復練習することで、段々と効かせる感覚が分かってくるので、諦めずに挑戦してみてください。

プルオーバー

①:ベンチにクロスするように仰向けになる

②:ダンベルを両手で持ち頭上に上げる

③:骨盤を下げ大胸筋と広背筋をストレッチさせる

④:胸の真上まで持ち上げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ニュートラル
②:グリップ=サムアラウンド
③:骨盤=ニュートラル

プルオーバーは広背筋や大円筋に強いストレッチ刺激を与えられる種目です。他にも大胸筋や上腕三頭筋にとっても良い種目なので、フォームは難しいですが練習してぜひともやっていただきたいです。

ダンベルを両手で持ったら、肘を軽く曲げつつ、頭上に大きくダンベルを下ろしていきます。

上腕が耳の横に来るまでゆっくりコントロールして下げ、ストレッチさせてください。

ケーブルにロープを取り付けて広背筋の収縮目的でプルオーバーを行う方法もあります。

動画のように行った場合は、広背筋のストレッチは狙えないので、収縮目的になります。

僧帽筋上部

シュラッグ

①:両足をそろえて立つ

②:肩を耳に近づけるように持ち上げる

③:肩を前後に回す必要はない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド

僧帽筋上部を鍛えるのに、難しいテクニックは一切ありません。

ただダンベルやバーベルを持ち、耳に近づけるように肩を上げるだけです。

ただし高重量すぎて全く持ち上がっていなかったり、反対に軽すぎて余裕があるのはよくありません。

脊柱起立筋

デットリフト

①:足幅を閉じる

②:お尻を落として背中を真っ直ぐにする

③:顎を上げすぎない

④:体に沿うように持ち上げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=軽く顎を引く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握る=(パワーグリップよりもリストストラップ推奨)
④:骨盤=ニュートラル

デットリフトは脊柱起立筋だけでなく、僧帽筋や広背筋にも強い刺激を与えられる良い種目です。

怪我のリスクがあるから、あまり行わない方が良いと言われていることもありますが、

怪我のリスクはデットリフトに限らず、全ての種目にあります。

正しいフォームで動作すれば、怪我する可能性があるリスクよりも、得られるメリットの方が大きいので、ぜひ挑戦してください。

バックエクステンション

①:足幅を肩幅にする

②:脊柱起立筋を上部から順番に丸めていく

③:反対に上部から順番に伸ばしていく

④:丁寧に動作を繰り返す

脊柱起立筋を鍛えるバックエクステンションは、背中を真っ直ぐに固定して股関節の動きで持ち上げるのではなく、あえて動画のように脊柱を丸めて動作します。

胸椎から腰椎と順番に丸めていき、同じように胸椎から腰椎と順番に持ち上げていきます。

とにかくゆっくり丁寧に脊柱起立筋の収縮感を感じながら動作してください。

メニュー例

背中の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:デットリフト=6〜8回✖️3set

2:バーベルロウイング=8〜10回✖️3set

3:ラットプルダウン=8〜10回✖️3set

4:マシンロウイング=12〜15回✖️3set

先にデットリフトを行うと、腰が張ってしまって、その後のラットプルダウンがやりづらくなるという方は、先にプル系の種目を行う方法もあります。

1:ラットプルダウン=8〜10回✖️3set

2:ナローグリップラットプル=8〜10回✖️3set

3:ダンベルロウイング=8〜10回✖️3set

4:デットリフト=6〜8回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的にはミッドレンジ→ストレッチ→収縮の順番で種目を選択して頂ければ問題ありません。

まずは解剖学を知ろう

脚の筋肉は大きく分けて次の4つです。

①:大腿四頭筋

②:ハムストリングス

③:内転筋群

④:大臀筋

それぞれ解説していきます。

①:大腿四頭筋

①:大腿四頭筋

大腿四頭筋は名前の通り、4つに分かれている筋肉です。

3つは膝を伸ばす際に作用し、中央の大腿直筋のみ膝を伸ばすのと股関節を屈曲させる際に作用します。

例えば、レッグエクステンションで膝の曲げ伸ばしだけを行えば、3つの筋肉を中心に刺激でき、股関節から一緒に膝を伸ばす意識で行えば、もう一つの大腿直筋まで4つ全てを刺激できます。

スクワットやレッグプレス、ハックスクワットなど、股関節と膝を動かす種目のほとんどで鍛えられます。

②:ハムストリングス

②:ハムストリングス

ハムストリングスは大腿二頭筋と半腱様筋、半膜様筋の3つの筋肉の総称です。

作用としては主に、股関節の伸展・内転・外旋と膝関節の屈曲と外旋です。

レッグカールの膝を曲げる動きの他にも、デットリフトやバックエクステンションなど、股関節を伸展する動きでも使われています。

③:内転筋群

③:内転筋

内転筋群は大内転筋・長内転筋・短内転筋・薄筋の総称です。

内転筋群は名前の通り、股関節の内転動作で主に作用します。

他には股関節の外旋や内旋、屈曲にも関与しています。

内転筋群が弱い方は、腹圧が入りづらかったり、姿勢が悪くなることで他の部位にも悪影響が及んでいる可能性があるので、しっかり鍛えて上げることが大切です。

④:大臀筋

④:大臀筋

大臀筋はお尻の非常に大きな筋肉です。

作用は股関節の伸展・内転・外転・外旋です。

特に股関節を伸展させる際に強く働き、スクワットやブルガリアンスクワットなど、立位で行う種目で鍛えられます。

大臀筋が発達し筋力が強くなると、腰を怪我しづらくなったり、体幹が安定することで、バーベルロウイングやデットリフトなど他の種目のパフォーマンスも向上します。

MASAKI

他の部位にも共通することだけど、とにかく筋肉が付着している2点の距離を近づけたり遠ざけたりすることが大切だよ!

解剖学をザックリでも理解しておくことで「こう動かせば、この筋肉が動くな」とイメージできるようになります。

脚への刺激を高めるテクニック

次に脚への刺激を高めるテクニックを網羅的に紹介していきます。

最初は意味が分からないかもしれませんし、全てのテクニックをいきなり取り入れるのは難しいはずなので、何度もこの記事を見返しながら1つずつトレーニングに取り入れてみてください。

①:足幅

②:重心

③:股関節と膝の連動

①:足幅

①:足幅

足幅を閉じる→刺激が外側&前になる
足幅を広げる→刺激が内側&後ろになる

脚のトレーニングでは、足幅が非常に重要です。

同じ種目でも、足幅によって効く部位が全く変わってくるからです。

例えば、スクワットで足幅を腰幅にすると、自然とつま先よりも膝が前方に大きく出るフォームになり、大腿四頭筋に効きます。

反対に足幅を広げると、股関節から動作しやすくなり、お尻の大臀筋や広げた足を閉じる内転筋に効きます。

また、足幅を閉じると腹圧が入りやすいですが、足幅を広げると腹圧が入りづらくなる違いもあります。

腹圧が入らないと、力が入らなかったり、怪我のリスクが高まります。

MASAKI

一概にどっちの足幅が良いというわけではないので、臨機応変に効かせたい部位や種目に合わせて変えてみてください!
②:重心

②:重心

基本は土踏まず

次に重心も非常に大切です。

重心の大切さは脚のトレーニングだけではありませんが、やはり脚に最も影響します。

基本は土踏まずが重心になるようにし、つま先や踵に偏らないようにします。

土踏まずの重心位置がイメージしにくい方は、拇指球(親指の付け根)と小指球、踵の三点で重心を取るようにしましょう。

重心が左右違っていたり、グラグラと移動してしまう場合は、負荷も安定して与えられないということです。

普段意識せずに何気なく立ってスクワットやハックスクワットを行っているかもしれませんが、しっかりと足裏に意識を持ってきて、重心を作ってから動作を始めるように心がけてみてください。

これだけでもかなりトレーニング効果が変わります。

③:股関節と膝の連動

③:股関節と膝の連動

・スクワット
・レッグエクステンション
・ライイングレッグカール

脚のトレーニングでは、股関節と膝を上手く連動させて動作する必要があります。

最も分かりやすいのはスクワットです。

股関節を上手く使えない人は、スクワットで膝まわりや大腿四頭筋ばかりに効いてしまい、大臀筋やハムストリングスに効かせられません。

ここでいう連動とは、どちらかの関節に負担が偏ることなく、均等にバランス良く動かせることです。

他にもレッグエクステンションやライイングレッグカールのような、一見膝だけしか動かしていない種目でも連動は大切です。

ここは各種目の解説でお話しします。

大腿四頭筋

スクワット

①:足幅を肩幅よりもやや広くする

②:胸を張りお腹に力を入れる

③:お尻を真下に下げる

④:膝をつま先と同じ方向に曲げる

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=基本は肩幅よりもやや広く
②:重心=土踏まずで足の中心
③:股関節と膝の連動=お尻を真下に下げる

スクワットは脚全体に効かせられ、高重量による物理的刺激を与えられるので、特に怪我などの理由がなければ必ず行いたい種目です。

基本は足幅を肩幅よりもやや広くして、重心を土踏まずで足の中心にします。

この際にどちらかに偏ることがないようにしてください。

太ももが床と並行もしくは、それよりも若干深くなるまでしゃがんだら、勢いよく立ち上がります。

効かせる意識を持たなくても、フォームを意識して正しい動作を繰り返せば、筋肥大と筋力強化どちらにも効果があります。

ハックスクワット

①:腰を反らない

②:重心が安定する位置に足を置く

③:太ももがフットプレートと並行になるまで下げる

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=大腿四頭筋狙い:腰幅つま先正面・内転筋&大臀筋狙い:肩幅以上つま先外側
②:重心=基本は土踏まず
③:股関節と膝の連動=膝始動

ハックスクワットは上体がシートに合わせて真っ直ぐに立つので、自然と膝始動で動作することになり、大腿四頭筋に効果的な種目です。

腰が反らないように注意し、大腿四頭筋でブレーキをかけるように重りを受け止めてしゃがんでいきます。

大腿四頭筋に刺激を集中させるために、足幅を閉じてつま先を正面向きで行うのがオススメです。

レッグプレス

①:重心は足裏全体にかかる位置に設定

②:足幅は肩幅からやや狭めに設定

③:自然に姿勢を正して座り

④:太ももがお腹に当たる位置まで下げる

⑤:動作範囲を狭くなりすぎない

⑥:下げた際に腰を丸めない

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=大腿四頭筋狙い:腰幅つま先正面・内転筋&大臀筋狙い:肩幅以上つま先外側
②:重心=基本は土踏まず
③:股関節と膝の連動=足裏の力を抜いて股関節から動かす

レッグプレスは足幅や足を置く位置によって効かせる部位を変えられます。

例えば、大腿四頭筋を狙いたいのであれば、足幅を腰幅でつま先を正面にし、少しだけフットプレートの低めに足を置きます。

反対に内転筋やハムストリングス、大臀筋を狙いたい場合は、足幅を広げてつま先を外側に向け、少しだけフットプレートの高めに足を置きます。

大腿四頭筋ばかりに効かせたくない場合は、足裏の力を抜いて、股関節から動かすようにしましょう。

レッグエクステンション

①:骨盤を立てて座る

②:膝の幅と足幅を同じにする

③:股関節から動かす意識

④:収縮時に静止する

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅または肩幅
②:重心=なし
③:股関節と膝の連動=股関節から屈曲させて動かす

レッグエクステンションは大腿四頭筋に収縮刺激を与えられる種目です。

骨盤を立てて座り、グリップを握ったら、足の付け根から大きく持ち上げるイメージで動作します。

膝だけを伸ばすのではなく、股関節から蹴り上げる感じです。

動作のフィニッシュ局面では、膝の裏がシートから若干浮くくらい持ち上げると良いでしょう。

また、収縮時にしっかり刺激を与えたいので、フィニッシュで動作を静止するか、静止できる重さを扱って丁寧に動作してください。

ハムストリング

ライイングレッグカール

①:膝のお皿の上をシートの下限に合わせる

②:足幅は腰幅または肩幅

③:つま先と踵は並行

④:股関節から伸展させる

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅または肩幅
②:重心=なし
③:股関節と膝の連動=股関節から伸展させて動かす

レッグエクステンションと同様に、股関節から大きく動かすイメージで行うと、ハムストリングスを全体的に刺激できます。

また、シートには上体をつけないようにして、腹圧がかかるポジションまで起こして動作します。

足首はつま先を上げた状態で動作し、完全に収縮させたら、力を抜かずにゆっくり戻しましょう。

シーテッドレッグカール

①:骨盤を立てる

②:足幅は腰幅または肩幅

③:つま先と踵は並行

④:身体を伸ばすように収縮させる

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅または肩幅
②:重心=なし
③:股関節と膝の連動=膝の屈曲のみ

骨盤を立てた状態で、しっかりと足を固定してセッティングし、つま先を上げた状態で身体を伸ばすように収縮させていきます。

身体を丸めるのではなく、背筋を伸ばして、目線も軽く上げるようにすると収縮感が強くなります。

ワンレッグカール

①:骨盤はニュートラル

②:股関節からやや伸展させて動かす

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=
②:重心=なし
③:股関節と膝の連動=股関節から伸展させて動かす

この姿勢で行えるワンレッグカールがある場合は積極的に行いたいです。

片足に集中して動作でき、股関節の伸展と膝の屈曲を同時に行えて高重量を扱うことができます。

スティフレッグデットリフト

①:骨盤を立てる

②:足幅は腰幅

③:つま先と踵は並行

④:膝は若干緩める

⑤:ストレッチを感じるまで下げる

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅
②:重心=土踏まず

スティフレッグデットリフトはハムストリングに強いストレッチ刺激を与えられる種目で、筋肥大効果が高いです。

骨盤を固定して、あくまでもハムストリングの収縮で体を起こさなければ脊柱起立筋ばかりに効いてしまいます。

お尻を後ろに引くようにダンベルを爪先に向けて真っ直ぐ下げていき、ストレッチを感じるまで動作します。

インナーサイ

①:骨盤を立てて座る

②:身体を丸めるように動作する

③:顎を引く

④:収縮時に静止する

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=なし
②:重心=なし
③:股関節と膝の連動=骨盤を立てる

インナーサイは内転筋群に重点を置いて鍛えられる種目です。

シートに座って足を広げたら、膝で左右のパットを押して近づけます。

完全に左右のパットが接触した状態でグッと力を入れて1〜2秒静止してから元に戻します。

ポジティブ動作で少しだけ顎を引いて、身体を丸めるように動作すると内転筋を使う感覚を掴めやすいです。

大臀筋・中臀筋

ブルガリアンスクワット

①:後ろ足の甲をベンチに置く

②:重心は股関節に持ってくる

③:お尻を真下に落とす

④:太ももが床と並行になるまで下げる

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=足裏全体で地面を蹴れる幅
②:重心=土踏まずから踵より
③:股関節と膝の連動=足裏の力を抜いて股関節から動かす

ブルガリアンスクワットは、お尻の大臀筋に効果的な種目です。

しっかりとお尻に効かすためには、前足の大腿四頭筋、後ろ足の大腿四頭筋と腸腰筋に刺激が逃げないようにすることが大切です。

膝始動で動作して、膝が前方に出るようなフォームだと、前足の大腿四頭筋が強く使われてしまうので、

膝が前方に出過ぎることなく、スムーズに動作できる足幅を取ります。

また、後ろ足のつま先をベンチに置いてしまうと、大腿四頭筋や腸腰筋の力を使って動作してしまいがちなので、足の甲を置くようにして力を抜きます。

アウターサイ

①:骨盤を立てて座る

②:身体を伸ばすように動作する

③:顎を上げる

④:収縮時に静止する

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=なし
②:重心=なし
③:股関節と膝の連動=骨盤を立てる

アウターサイはインナーサイとは反対に、お尻の横、中臀筋を鍛えられる種目です。

この種目も膝でパットを押すようにして、これ以上開かないところまで動作したら、1〜2秒静止します。

骨盤が後傾していると中臀筋が上手く使われないので、しっかりと骨盤を立ててシートに座りましょう。

インナーサイとは反対に、ポジティブ動作で少しだけ顎を上げて、身体を伸ばすように動作すると効かせやすいです。

腓腹筋・ヒラメ筋

スタンディングカーフレイズ

①:膝を少し緩める

②:5指全てで均等に蹴る

③:踵を2段階で上げる

④:収縮時に静止する

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅
②:重心=母子級
③:股関節と膝の連動=膝は少しだけ緩める

スタンディングカーフレイズは、膝を完全に伸ばしきるのではなく、少しだけ緩めて動作します。

足幅を腰幅にして、つま先と踵は並行、5指全てで均等に蹴って動作します。

しっかり意識して動作しないと、人によって足がハの字になってしまったり、逆ハの字になることがあります。

こうなってしまうと、全ての指で均等に蹴れないので、刺激の入り方にバラつきが生じます。

また、効かせるテクニックとして、一度グッと踵を上げてから、最後にもうひと押しで2段階の動作を行うと、より強く収縮させられますので試してみてください。

ドンキーカーフレイズ

①:膝を少し緩める

②:5指全てで均等に蹴る

③:収縮時に静止する

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅
②:重心=母子級
③:股関節と膝の連動=膝は少しだけ緩める

膝の曲げ伸ばしはせずに、基本的にはスタンディングカーフレイズと同様の動作を行います。

シーテッドカーフレイズ

①:腰幅を立てて座る

②:足幅は腰幅

③:つま先と踵は並行

④:ゆっくり動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:足幅=腰幅
②:重心=母子級
③:股関節と膝の連動=なし

シーテッドカーフレイズでは、上げる時も下ろす時も、ゆっくりジワジワ負荷をかけて動作するのがポイントです。

骨盤を立てて姿勢を正して座り、つま先の位置を決めてから膝を入れてパットで固定します。

膝のパットは膝の真上ではなく、太ももの上に当てるようにします。

メニュー例

最後に脚の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:スクワット=6〜8回✖️3set

2:レッグプレス=8〜10回✖️3set

3:レッグエクステンション=10〜15回✖️3set

4:ライイングレッグカール=10〜15回✖️3set

5:シーテッドレッグカール=10〜15回✖️3set

6:スタンディングカーフレイズ=15〜20回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的にはミッドレンジ→ストレッチ→収縮の順番で種目を選択して頂ければ問題ありません。

まずは解剖学を知ろう

肩の三角筋はこの画像のように、前部・中部・後部の3つに分けて考える必要があり、それぞれ筋肉が働く作用も異なります。

三角筋の作用は次の通り。

・三角筋前部の作用=肩関節の屈曲・内旋
・三角筋中部の作用=肩関節の外転

・三角筋後部の作用=肩関節の伸展・外旋

分からなくても大丈夫です。

それぞれ重要なポイントは各種目の説明で解説していきます。

解剖学をザックリでも理解しておくことで「こう動かせば、この筋肉が動くな」とイメージできるようになるので、筋肉が付着している2点を簡単にでも頭に入れておきましょう。

三角筋への刺激を高めるテクニック

次に三角筋への刺激を高めるテクニックを網羅的に紹介していきます。

最初は意味が分からないかもしれませんし、全てのテクニックをいきなり取り入れるのは難しいはずなので、何度もこのプログラムを見返しながら1つずつトレーニングに取り入れてみてください。

①:肩甲骨

②:グリップ

③:握りの強弱

③:肋骨

①:肩甲骨

①:肩甲骨

・サイドレイズ=肩甲骨を固定し肩甲骨面で動作
・ショルダープレス=肩甲骨を固定
・リアレイズ=肩甲骨を開く

三角筋を鍛える上で、肩甲骨のコントロールは非常に大切です。

肩甲骨を自由にコントロールできなければ、三角筋ではなく僧帽筋上部や中部に効いてしまいやすくなります。

まず、サイドレイズでは僧帽筋上部に効かないように、肩甲骨を固定して肩を下げた状態で、肩甲骨面で動作します(サイドレイズの種目解説で詳しく紹介します)

こうすることで、怪我を防ぎつつ、僧帽筋上部の関与を抑えて三角筋中部を刺激できます。

次に、ショルダープレスでは下げたボトムポジションで肩甲骨が寄ってしまうと、負荷が僧帽筋上部に逃げてしまうので、肩甲骨を固定させて、動作範囲を限定させることが大切です。

リアレイズでは肩甲骨を開いたまま動作して、肩甲骨が寄ることで働く僧帽筋中部の関与を抑えることができます。

このように肩甲骨をコントロールできるようになれば、三角筋前部・中部・後部全てに効かせられるようになります。

②:グリップ

②:グリップ

・プレス種目=サムアラウンドorサムレス
・レイズ種目=サムアラウンド

次にグリップは基本的にはサムアラウンドです。

一部、手幅を狭くしたスミスフロントプレスなどでは、肘をしっかり閉じるためにサムレスグリップで行います。

また、サイドレイズではサムアラウンドで握り、手首には力を入れないようにするのがポイントです。

手首の力を抜くことで、肘をしっかり持ち上げやすくなります。

③:握りの強弱

③:握りの強弱

次に握りの強弱によっても、効きが変わってきます。

・プレス種目=基本は強く握らない
・サイドレイズ=トップで握りこむ

プレス種目で強く握りすぎてしまうと、上腕三頭筋の関与が大きくなるので、基本的には強く握りすぎずに動作します。

しかし、一部の軌道が安定しているマシンプレス種目では、押し込むポジティブ動作時に、親指人差し指を強く握ることで三角筋前部の収縮感を強くできます。

次に、サイドレイズでは中指薬指を中心に持つようにして、持ち上げたトップポジションで握りこみます。

こうすることで、最も負荷がかかるポジションで三角筋中部を強く収縮できます。

反動で上に放り投げるように持ち上げてしまうと、全く効きませんので、サイドレイズで効かせることに慣れるまでは、トップで一度動作を止めるように握り込んでみてください。

④:肋骨

④:肋骨

股関節の状態によっても三角筋への刺激が変わります。

特に関係するのは三角筋中部です。

息を吐き、腹筋に力を入れて、肋骨を締めた状態でサイドレイズを行うと、肩が上がってしまうことなく、効かせることができます。

反対に、息を吸って肋骨を広げるようにサイドレイズを行ってみてください。

肩が上がりやすく効かないはずです。

マシンリアレイズやダンベルリアレイズでも同様です。

基本的には肋骨をわざと開いて動作する種目はありません。

三角筋前部

バーベルショルダープレス

①:シートの角度を少し倒す

②:腰を反らないように足を閉じる

③:胸を張りすぎないようにする

④:鼻先まで下ろす(深く下ろしすぎない)

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:肋骨=閉じる

スミスマシンで行うのもありですが、三角筋の筋力強化種目として、バーベルでのショルダープレスは是非とも行いたいです。

スミスマシンでフォームが安定してきたら、バーベルに挑戦します。

頭の後ろに下ろすバックプレスも効果的ですが、人によっては肩関節に痛みが生じる可能性があるので、肩に優しく高重量を扱いやすいフロントプレスがおすすめです。

身体が反りすぎないように注意して動作してください(高重量を扱いたい種目なので、完全に上体を立てなくても強い力を発揮できる角度でOK)

ダンベルショルダープレス

①:シートの角度を少し倒す

②:腰を反らないように足を閉じる

③:胸を張りすぎないようにする

④:肘は少しだけ前方で動かす

⑤:肘の真上でダンベルをコントロールする

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:肋骨=閉じる

ダンベルショルダープレスは、ミリタリープレスやスミスフロントプレスと異なり、左右独立して動かすことができるので、より三角筋前部だけを使うフォームで行えます。

肩甲骨を固定して動作し、ダンベルは顔の横より下までおろさないようにします。

もし「フルレンジで動作するのが大切」という理由で、ダンベルが肩に当たるまで下げている場合は要注意です。

確かに動作範囲は広くなりますが、ボトムで肩甲骨が寄ってしまい、再度持ち上げる際に、寄った肩甲骨を戻す力が働き、僧帽筋上部に刺激が逃げてしまいます。

また、胸を張って高重量を扱いたくなりやすい種目なので、なるべく足幅を閉じて腹筋に力を入れ、大胸筋上部の関与を抑えて動作しましょう。

フロントレイズ

①:胸を張らずに肩を前に出す

②:上体を軽く前傾させる

③:肘のくぼみを上に向ける

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=少しだけ開く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=トップで親指人差し指を強く握る
④:肋骨=閉じる

肩甲骨を少しだけ開いて、肩を前に出すことで、大胸筋上部の関与を抑えて動作できます。

さらに、トップポジションで親指と人差し指を強く握ることで、三角筋前部を強く収縮させられます。

ダンベルフロントレイズでも、肋骨を閉じることで肩を下げて動作できるので試してみてください。

三角筋中部

サイドレイズ

①:広背筋に力を入れて軽く横に持ち上げる

②:手首の力を抜く

③:上体を軽く前傾させる

④:30°ほど前方に持ち上げる

⑤:肘のくぼみを正面に向ける

⑥:肘は伸ばしきらずに緩める

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド(手首を緩める)
③:握りの強弱=強く握りすぎない(トップで握る)
④:肋骨=閉じる

サイドレイズは効く人と効かない人が大きく分かれる種目の一つですが、上記の6つのポイントを守って動作すれば、かなりの確率で効かせられるようになります。

また、息を吐き、肋骨を閉じることで、肩甲骨が固定され、より三角筋中部だけを刺激できます。

解説している通り、手首には力を入れず、ダンベルを吊るすように持ち、グリップはトップで握りこむようにします。

最初は上手く効かせられなくても、何度も練習してフォームを固めれば必ずできるようになるので頑張ってみてください。

インクラインサイドレイズ

①:シートは45〜60°

②:肘を軽く曲げる

③:動作する側の腹斜筋を締める

④:完全に上がらなくても動作を続ける

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない(トップで握る)
④:肋骨=閉じる

インクラインサイドレイズは三角筋中部にストレッチ刺激を与えられる良い種目です。

片側づつ動作するので、集中的に効かせられるのも良いポイントです。

肩甲骨を固定させて、腹筋に力を入れて肋骨を締めたら、肘を軽く曲げて動作します。

脇の角度が90°になるまで持ち上げたら、それ以上持ち上げる必要はありません。

そして、完全に持ち上げられなくなっても動かなくなるまで動作を続けることも大切です。

なぜなら、ストレッチポジションで最も負荷がかかる種目なので、完全に持ち上げられなくても十分効かせられるからです。

重量にこだわる必要はないので、動画の動作テンポを参考に試してみてください。

ワンハンドサイドレイズ

①:動作しない側の手をベンチに置く

②:動作する側の足に重心を乗せる

③:負荷を乗せてから動作を始める

④:トップでグリップを握りこむ

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない(トップで握る)
④:肋骨=閉じる

紹介する中では少し難しい種目ですが、高重量を扱いやすく片方づつ集中して鍛えることができます。

動作する側の足に体重を乗せることで、通常のサイドレイズと比べて重心の位置が動作する側の肩に移ります。

こうなることで、高重量でも肩が上がらずに動作できるようになります。

グリップはトップで握りこむようにして、1回1回動作を区切って、負荷を乗せてからスタートしましょう。

ケーブルサイドレイズ

①:ケーブルを身体の後ろから通して持つ

②:動作する側に体をやや傾ける

③:手首の力を抜いて肘から持ち上げる

④:トップでグリップを握りこむ

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない(トップで握る)
④:肋骨=閉じる

この角度で行うことで、ストレッチ時でも刺激を与えられます。

ケーブルのサイドレイズで反動を使ってしまうと負荷が抜けやすいので、じわじわと負荷をかけるように動作します。

手首に力が入って手首が反ってしまうと、肘ではなく手が先行して上がってしまうので、手首の力を抜いて動作してください。

アップライトロウ

①:持ち上げた際に肘の角度が90度になる手幅で持つ

②:上腕をサイドレイズと同じ軌道で動かす

③:負荷を乗せてから動作を始める

④:トップでグリップを握りこむ

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=固定
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない(トップで握る)
④:肋骨=閉じる

アップライトロウは高重量を扱ったチーティングサイドレイズのように、上腕をサイドレイズと同じ軌道で動かします。

バーを顎付近に持ち上げてしまうと、肘を後ろに引いた動作になり、肩の負担が強くなります。

なので、動画のようにバーは身体から離して前方に持ち上げて、手首の力を抜きつつ、トップでグリップは握り込みます。

初動で軽く肘を横に持ち上げてから動作を始めれば、高重量でチーティングを使っても効かせられます。

三角筋後部

ダンベルリアレイズ

①:上体を前傾させる

②:肩甲骨を開いたまま動作する

③:肘を持ち上げる

④:小指薬指を強く握る

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=開く
②:グリップ=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない(小指薬指を強く握る)
④:肋骨=閉じる

ダンベルリアレイズはコツさえ掴めば、この1種目で三角筋後部をしっかり鍛えられる良い種目です。

ダンベルを持って前傾したら、肩甲骨を開いた状態で肘を持ち上げます。

この際に肩甲骨が寄ってしまうと、僧帽筋中部に効いてしまうので、ダンベルの重さで自然に肩甲骨が開くようにするのがポイントです。

また、神経支配の関係から、小指薬指を強く握って動作すると、より三角筋後部を刺激できます。

マシンリアレイズ

①:グリップと肩の高さを同じにする

②:浅く座って上体を前傾させる

③:手首をまっすぐに持つ

④:上腕を内旋させる

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=開く
②:グリップ=サムアップグリップ
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:肋骨=閉じる

マシンリアレイズもダンベルリアレイズと同様に、肩甲骨を開いた状態で動作します。

また、僧帽筋中部と三角筋後部の筋繊維の走行をズラすために、上体を前傾させて動作します。

難しいかもしれませんが、上体を前傾させることで僧帽筋中部が働きづらくなります。

握り方はサムアップグリップで、親指だけグリップの端に合わせて持ちます。

ライイングリアレイズ

①:フラットベンチに横になり動作しない腕を床につく

②:肘を肩の高さまで持ち上げて動作する

③:小指が天井を向く状態でストレッチさせる

追加のテクニックは次の通り。

①:肩甲骨=開く
②:グリップ=サムアラウンドグリップ
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:肋骨=閉じる

三角筋後部のストレッチ種目です。

三角筋後部をストレッチさせるためには、肩甲骨を固定した状態で腕を下ろす必要があるので、ストレッチ時に肩甲骨を広げてはいけません。

グリップを強く握らず緩めてストレッチさせていき、負荷が完全に抜けないところまで持ち上げます。

動作範囲が狭くなりがちな種目なので、大きく動かすようにしてください。

メニュー例

最後に三角筋の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:スミスフロントプレス=8〜10回✖️3set

2:ダンベルサイドレイズ=10〜15回✖️3set

3:インクラインサイドレイズ=8〜10回✖️3set

4:ダンベルリアレイズ=10〜15回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的には前半に三角筋前部を鍛えて、その後は肥大させたい部位から優先的に行うようにします。

私の場合は上記のメニューが基本になりますが、後部を強化したい時は前部を行った後に後部を行い、最後に中部としています。

まずは解剖学を知ろう

上腕二頭筋

上腕二頭筋は名前の通り2つに分かれている筋肉です。

肩関節をまたいで付着しているので、肘を曲げる作用と肩関節を屈曲する作用があります。

・肘関節の屈曲

・肩関節の屈曲補助

・前腕の回外

簡単に解説すると、手首を外側に捻りながら肘を曲げ、少しだけ肘が前方に動く動作で二頭筋が働きます。

上腕三頭筋

上腕三頭筋

次に上腕三頭筋は3つに分かれている筋肉です。

三頭筋も肩関節をまたいで付着しているので、肘を伸ばす作用と肩関節を伸展する作用があります。

・肘関節の伸展

・肩関節の伸展(長頭のみ)

肘を伸ばすだけの動きでは、内側頭と外側頭が刺激され、肘と肩を連動させて伸展させると長頭が刺激されます。

腕への刺激を高めるテクニック

次に腕への刺激を高めるテクニックを網羅的に紹介していきます。

最初は意味が分からないかもしれませんし、全てのテクニックをいきなり取り入れるのは難しいはずなので、何度もこの記事を見返しながら1つずつトレーニングに取り入れてみてください。

①:頚反射

②:手首

③:握りの強弱

③:股関節

①:頚反射

①:頚反射

・上腕二頭筋=顎を引く
・上腕三頭筋=顎を上げる

上腕二頭筋では顎を引いて、力こぶを見るように動作し、上腕三頭筋では顎を上げて、身体を伸ばすように動作すると力が発揮しやすくなります。

また、どちらもストレッチ時に反対の動きをすることで、ストレッチ感を高められます。

上腕二頭筋ならストレッチ時に顎を軽く上げるような感じです。

注意
頚反射は過度に頭をブンブン振る必要はないので、わずかに動かす程度にしましょう。
②:手首

②:手首

・上腕二頭筋=手の甲側が真っ直ぐになるように持つ
・上腕三頭筋=動作に合わせて手首を柔軟に動かす

腕のトレーニングは手首の使い方が非常に大切です。

おそらくそこまで手首の使い方を意識して動作している人は少ないんじゃないかなと思います。

まず、上腕二頭筋では負荷を上手く乗せるために、手の甲側が真っ直ぐになるようにします(手首が反らないように注意)

イメージとしては、肘から先を手首も含めてガチッと固定させる感じです。

次に上腕三頭筋は、動作に合わせて手首を柔軟に動かします。

例えば、プレスダウンでは手のひらが常に床を向くようにして、肘を曲げたタイミングでは手首を返して、肘を伸ばしたタイミングでは手首を反るようにします。

こうすることで、負荷が三頭筋から逃げずに効かせられます。

ライイングエクステンションやフレンチプレスでも同様です。

これらの種目では常に手のひらが天井を向くようにするという感じです。

③:握りの強弱

③:握りの強弱

次に握りの強弱によっても、効きが変わってきます。

・上腕二頭筋=収縮時に強く握る

上腕三頭筋の場合、あまり強く握りこむ必要はありませんが、上腕二頭筋では収縮時に強く握ることで収縮感を強くできます。

反対にストレッチ時には軽く緩めることで、ストレッチ感を強くできます。

注意
握りは緩めても、手首は反らないように注意してください
④:股関節

④:股関節

股関節の状態によっても腕への刺激が変わります。

・上腕二頭筋=収縮:屈曲・ストレッチ:伸展
・上腕三頭筋=収縮:伸展・ストレッチ:屈曲

まず、股関節屈曲とは、簡単に言うと座ったり、ベンチ台に足を上げている状態です。

股関節が屈曲していると、上腕二頭筋では収縮しやすくなり、上腕三頭筋ではストレッチしやすくなります。

反対に股関節が伸展、立っている状態では、二頭筋がストレッチしやすくなり、三頭筋では収縮しやすくなります。

種目の目的によって股関節の状態は変わるので、詳しくは種目別に解説していきます。

上腕二頭筋

バーベルカール

①:足幅を閉じて立つ

②:手首が反らないようにする

③:胸を張らずに肩を落とす

④:顎を引いて持ち上げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:手首=手の甲側が真っ直ぐになるように持つ
③:握りの強弱=トップで強く握る
④:股関節=伸展(立った状態)

EZバーカールは高重量を扱いやすく、上腕二頭筋の筋力を高められる種目です。

上記の方法でフォームを作って動作することで、多少のチーティングを使っても効かせられるようになります。

最初に負荷を二頭筋にのせるために、軽く肘を曲げてから動作を始めるのもポイントです。

完全に伸ばしきった状態から始めると、肘周りや上腕筋ばかりに効いてしまいます。

インクラインカール

①:腰を反らさないように足を上げる

②:手首を反らないようにする

③:顎を引く

④:力を入れた状態で腕を伸ばす

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:手首=手の甲側が真っ直ぐになるように持つ
③:握りの強弱=トップで強く握る
④:股関節=屈曲

インクラインカールは二頭筋に強いストレッチ刺激を与えられる種目です。

身体が反らないように、足を上げて股関節を屈曲させます。

上腕は床に対して垂直を維持して、丁寧な動作を繰り返すようにしてください。

ケーブルカール

①:足幅を閉じる

②:肩を落として立つ

③:手首を反らない

④:上体をのけぞらない

⑤:手前に引かない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:手首=手の甲側が真っ直ぐになるように持つ
③:握りの強弱=トップで強く握る
④:股関節=伸展(立った状態)

ケーブルカールは滑車の位置とトップポジションの位置に注意して動作を行います。

滑車から直線的に持ち上げれば、トップポジションでも負荷を抜くことなく効かせられるますが、身体をのけぞって手前に横方向の回転抵抗が加わると、負荷が抜けてしまいます。

こうならないように、顎を引いて直線的に持ち上げましょう。

コンセントレーションカール

①:シートに座り動作する側の肩を落とす

②:上腕を内旋する

③:肘を動作する側に若干持ち上げながら肘を曲げる

④:収縮時に動作を止める

⑤:力を抜かずに下ろす

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:手首=手の甲側が真っ直ぐになるように持つ
③:握りの強弱=トップで強く握る
④:股関節=屈曲

コンセントレーションカールは二頭筋の長頭に強い収縮刺激を与えられる種目です。横から見た時の腕の太さを作りたい場合に最適です。

肘をただ曲げるだけではイマイチで、肩を落として肘を動作する側に若干持ち上げながらカールすることで、より強い収縮感を感じられます。

プリチャーカールマシン

①:手首に近い位置でグリップを持つ

②:肘を閉じる

③:肘を支点にしない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:手首=手の甲側が真っ直ぐになるように持つ
③:握りの強弱=トップで強く握る
④:股関節=屈曲

シートは脇がしっかりと密着するように設定し、肘が支点にならないように動作します。

上腕二頭筋メニューの後半で行うのが適しており、回数多めでパンプアップ、化学的刺激を与える目的で行います。

シートの設定と肘の幅に気をつけて動作すれば、簡単に効かせられる種目です。

ハンマーカール

①:胸を張らずに腕を内旋させる

②:肘を軽く曲げて負荷を乗せる

③:肘を固定して持ち上げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:手首=サムアラウンド
③:握りの強弱=トップで強く握る
④:股関節=伸展(立った状態)

ハンマーカールは上腕二頭筋ではなく、上腕筋を鍛えられる種目です。

基本的には上腕二頭筋を鍛える日に合わせて鍛えるのが一般的です。

上腕筋は肩関節の屈曲には作用しないので、肘を前に出す必要はなく、肘を固定してそのまま持ち上げます。

上腕筋が太くなれば、上腕二頭筋を押し上げて腕を太く見せることができるので試してみてください。

メニュー例

上腕二頭筋の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:EZバーカール=8〜10回✖️3set

2:インクラインカール=8〜10回✖️3set

3:ワンハンドカール=8〜10回✖️3set

4:ハンマーカール=10〜12回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的にはミッドレンジ→ストレッチ→収縮の順番で種目を選択して頂ければ問題ありません。

上腕三頭筋

ライイングエクステンション

①:サムレスグリップで握る

②:ベンチ台に足を上げる

③:上腕を床と垂直から少しだけ頭側に動かす

④:手首を反らないようにする

⑤:肘と肩を連動して動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ニュートラル
②:手首=サムレスグリップ
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=屈曲(ベンチに足を上げる)

EZバーエクステンションは上腕三頭筋全体に強い物理的刺激を与えられる種目です。

サムレスグリップで、小指側の手首に近い位置で持ちます。

ベンチ台に足を上げたら、頭上スレスレにコントロールしながら下ろしていきます。

肘と肩を連動させて動作することで、長頭まで刺激できます。

上腕の角度や動作のテンポなど、上記の動画を参考に試してみてください。

ナローベンチプレス

①:足をベンチ台に上げる

②:サムレスグリップで握る

③:肘を横に開かない

④:バーは胸につくまで下げない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ニュートラル
②:手首=サムレスグリップ
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=屈曲(ベンチに足を上げる)

ナローベンチプレスはスミスマシンでも行えます。

サムレスグリップで手首に近い位置でバーを持ち、肘を横に開かないように注意します。

そして、ストレッチ感を強くするために、ベンチ台に足を上げて、少しだけ身体を丸めるようなイメージでバーを下ろしていきます。

フォームを習得できれば、高重量でも胸の関与を抑えて上腕三頭筋にしっかり効かすことが可能です。

フレンチプレス

①:背もたれが低く角度の高いベンチを用意する

②:足を閉じる

③:身体を反らさない

④:肩と肘を連動させて動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ストレッチ時に軽く顎を引く
②:握りの強弱=強く握りすぎない
③:股関節=屈曲

ダンベルフレンチプレスは、初心者の方でも安定して動作しやすく、三頭筋長頭に強いストレッチ刺激を与えられます。

上腕を顔の横にくる位置まで持ち上げて、肘が顔の前に出ないように肘を伸ばします。

ワンハンド

より丁寧に行いたい場合はワンハンドで行う方法もあります。

EZバー

上腕三頭筋の筋肥大に非常におすすめの種目がEZバーフレンチプレスです。

EZバーの狭いグリップ側をサムレスで持ち頭上に持ち上げたら、肘の位置を高く保ったまま深く下ろしていきます。

肘を曲げる動作と肩の屈曲も連動させて行うことで、長頭への刺激を強くできます。

肘を痛めやすい種目なので、1種目目ではなく肘が温まった2〜3種目目に行うのがオススメです。

プレスダウン

①:内側の狭い部分をサムレスで握る

②:上体を軽く前傾させる

③:肩を下げる

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ストレッチ時に顎を引き、収縮時に顎を上げる
②:手首=サムレスグリップ
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=伸展(立った状態)

サムレスグリップで手首に近い位置で握ったら、肩を落として、肘と肩を連動させて動作します。

頚反射が使いやすい種目なので、ストレッチ時には顎を引き、収縮時には顎を軽く上げて動作します。

間違ったフォームで行っている人が多い種目なので、解説したポイントを見直してフォームを改善してみてください。

ロープ

①:上体を前傾させる

②:肩を下げる

③:手の甲側をまっすぐにする

④:肘を固定して動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ストレッチ時に顎を引き、収縮時に顎を上げる
②:手首=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=伸展(立った状態)

上腕三頭筋の外側を狙う種目として、ローププレスダウンがオススメです。

通常のプレスダウンとは異なり、肘を固定させて、若干肘を広げて、外側に引くように動作します。

また、手の甲を真っ直ぐに持つことで、前腕や肘関節ではなく、三頭筋に負荷をのせられます。

長頭狙いロープ

長頭狙いのローププレスダウンでは、ケーブルから離れて立ち、肩関節の伸展動作と肘の伸展を同時に行います。

どちらかを先に動かすのではなく、連動して動作することで、長頭に効かせられます。

ダンベルキックバック

①:上体を前傾させる

②:上腕を床と並行に持ち上げる

③:肘を伸ばせる重量を選択する

④:下ろした時に肘を動かさない

⑤:肘は90°以上曲げない

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ストレッチ時に顎を引き、収縮時に顎を上げる
②:手首=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=屈曲

ダンベルキックバックは上腕三頭筋を強く収縮できる良い種目です。

重量選択がとても重要になります。

肘を伸ばしきって完全に動作を止められる重量を選択して、10回〜15回ほどの回数を目安に行いましょう。

頚反射も使って、収縮時には身体全体を伸ばすような意識で動作してみてください。

ディップス

①:足の力を抜く

②:小指側の手首で押す

③:肘を伸ばしきる

④:上体は床と垂直

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=ストレッチ時に顎を引き、収縮時に顎を上げる
②:手首=サムアラウンド
③:握りの強弱=強く握りすぎない
④:股関節=屈曲

肩幅よりもやや広めで手をつき、小指側の手首で押します。

大胸筋の関与を減らすために、上体は床と垂直にして、胸を張らないようにします。

上腕三頭筋でブレーキをかけるように、ゆっくりと身体を下ろし、肘を完全に伸ばしきるまで持ち上げます。

上手く効かせられるようになれば、通常のディップスよりも三頭筋だけにフォーカスして鍛えられます。

メニュー例

最後に上腕三頭筋の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:ナローベンチプレス=6〜8回✖️3set

2:EZバーライイングエクステンション=8〜10回✖️3set

3:EZバーフレンチプレス=8〜10回✖️3set

4:ダンベルキックバック=10〜15回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的にはミッドレンジ→ストレッチ→収縮の順番で種目を選択して頂ければ問題ありません。

まずは解剖学を知ろう

腹筋はシックスパックに該当する腹直筋と、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋で構成されています。

・体幹の屈曲

・体幹の側屈

・骨盤の後傾

この動作で腹筋群を鍛えられます。

腹への刺激を高めるテクニック

次に腹への刺激を高めるテクニックを網羅的に紹介していきます。

最初は意味が分からないかもしれませんし、全てのテクニックをいきなり取り入れるのは難しいはずなので、何度もこの記事を見返しながら1つずつトレーニングに取り入れてみてください。

①:頚反射

②:呼吸

③:骨盤

①:頚反射

①:頚反射

・顎を引く

体幹の屈曲動作をよりスムーズに行うために、顎を引いて動作します。

顎を引くことで胸椎から腰椎まで屈曲しやすくなります。

クランチやレッグレイズで顎を上げて動作してしまうと、体幹の屈曲ではなく、股関節の屈曲動作が大きくなりがちです(腸腰筋が働く)

注意
基本的にはストレッチ時でも顎は上げず、引いた状態で動作しましょう
②:呼吸

・屈曲時に息を吐く
・伸展時に浅く吸う

腹筋は呼吸によって収縮感を強くすることができます。

屈曲時に息を吐き切るようにし、伸展時には大きく呼吸して肋骨が開き、腹筋群から力が抜けないように浅く吸うようにします。

呼吸のコントロールによって動作の質が格段に変わります。

③:骨盤

・収縮時:後傾
・ストレッチ時:前傾

腹直筋は骨盤の恥骨に付着しているので、最大収縮させるためには骨盤を後傾させた状態で動作しなければなりません。

反対に最大ストレッチさせるためには、骨盤を前傾させる必要がありますが、クランチやレッグレイズ時にあえて骨盤の前後傾を行う必要はありません。

基本的には後傾状態で動作し、収縮しやすくします。

腹直筋

アブドミナルマシン

①:膝を閉じる

②:顎を引く

③:身体全体を丸めるように動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:呼吸=収縮時に息を吐く
③:骨盤=後傾

収縮時に動作を静止するように、息を吐きながら身体を丸めます。

膝を閉じて内転筋を働かせると腹直筋も働きやすくなります。

ケーブルクランチ

①:膝を閉じる

②:顎を引く

③:身体全体を丸めるように動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:呼吸=収縮時に息を吐く
③:骨盤=後傾

収縮時に負荷がかかる種目です。

骨盤を後傾させた状態でロープを持ち、腕の力ではなく腹直筋の力で体を丸めます。

骨盤が前後に動きすぎてしまうと負荷が抜けてしまうので、骨盤を固定して動作します。

クランチ

①:膝を閉じる

②:顎を引く

③:身体全体を丸めるように動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:呼吸=収縮時に息を吐く
③:骨盤=後傾

腹直筋を上部から曲げるように、肩甲骨が床からやや離れるところまで動作します。

膝を閉じた状態で動作してください。

レッグレイズ

①:膝を閉じる

②:顎を引く

③:身体全体を丸めるように動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:呼吸=収縮時に息を吐く
③:骨盤=後傾

骨盤が前傾して腰を反ってしまいやすい種目なので、お尻の下に手を置き、顎を引いて頭を浮かした状態で動作します。

骨盤から大きく持ち上げて、腹直筋下部を収縮させます。

ハンギングレッグレイズ

①:膝を閉じる

②:顎を引く

③:身体全体を丸めるように動作する

追加のテクニックは次の通り。

①:頚反射=顎を引く
②:呼吸=収縮時に息を吐く
③:骨盤=後傾

レッグレイズがストレッチ時に刺激が強くなるのに比べて、ハンギングレッグレイズでは収縮時に負荷が強くなります。

膝を閉じて骨盤から大きく持ち上げるように動作します。

メニュー例

最後に腹筋の基本的なメニュー例は次のような感じです。

1:アブドミナルマシン=12〜15回✖️3set

2:クランチ=12〜15回✖️3set

3:レッグレイズ=12〜15回✖️3set

4:ハンギングレッグレイズ=12〜15回✖️3set

これはあくまで一例です。

基本的にはミッドレンジ→ストレッチ→収縮の順番で種目を選択して頂ければ問題ありません。

STEP④目的や環境に合わせてプログラムをアレンジしていく

STEP④目的や環境に合わせてプログラムをアレンジしていく

MASAKI

STEP④ではあなたの目的や環境に合わせてプログラムをアレンジしていく方法を説明します

トレーニングプログラムを決めるために必要な要素

効果的な頻度とボリュームについて

ケーススタディ&テクニック

各トレーニング頻度別の効果的なプログラム例

トレーニングプログラムを決めるために必要な要素

トレーニングプログラムを決めるために必要な要素は以下の7つです。

①継続できる内容

②トレーニングに確保できる頻度

③1回のトレーニングで確保できる時間

④各部位の回復にかかる時間

⑤各部位のPOFと種目の目的

⑥使用重量について

⑦苦手種目と得意種目を分析しフォーム修正&変更する

MASAKI

人のプログラムをそのまま採用したり、良いと言われる頻度や時間に考えもなしに変えるのはオススメできません。以下の7つを考えて自分に最適なプログラムを考えてください

①継続できる内容

「1日2時間以上のトレーニング」「週7日休みなし」というトレーニングで継続できる人は問題ありませんが、普通の社会人の方にとっては難しいですよね?

筋トレでも食事管理でも言えることですが、どんなに良いプログラムをどんなに全力で鍛えたとしても継続できなければ意味がありません。

1〜2ヶ月のトレーニングで見違えるように急に筋肉が増えるかというと、決してそんなことはなく、半年1年と継続していく必要があります。

プログラムを作成する際は、必ず現実的に継続できる内容であるかをよく考えておくことが大切です。

もちろんハードなプログラムで多少身体に鞭打って取り組む時期も大切ですが、それ以上に継続することの方がはるかに大切なんです。

そのためにも、ボディビルダーのトレーニングをそのまま真似したり、自分と目的も環境も違う人のプログラムをむやみに取り入れたりはせず、以下残りの6つの要素を考えて継続できる内容で作成してください。

②トレーニングに確保できる頻度

まず最初に考えるべきは、当然あなたがトレーニングに確保できる頻度です。

仕事や家事、育児の都合など確保できる頻度は人によって全く変わってくるので、自分の頻度に合わせて全身法や分割法などを決めなくてはなりません。

例えば、週7日トレーニングできる人と週1回しか確保できない人では、当然分割法は全く変わりますよね?

週に確保できる頻度別の効果的なメニュー例は、このSTEP④の後半で解説しております。

「最適な頻度は何回ですか?」と疑問が浮かぶと思いますが、結論最適な頻度は人によって完全に異なります。

頻度を増やしても回復でき筋肉が大きくならなければ意味がありませんし、少ない頻度でも大きくなれば良いのです。

ただし、一つ言えることは、確保できる頻度は多いにこしたことはないことです。

週1回よりも2回、2回よりも3回の方がトレーニングの選択肢が増え、やれることが多くなり成長のチャンスが生まれます。

頻度が多くなればそれだけフォームやテクニックの上達も早くなります。

なので、これから本気で身体を変えていきたい場合は、トレーニングの優先順位を上げて最大限確保できる頻度で取り組むのが良いと思います。

MASAKI

週5回じゃなければ成長しないという決まりはありません。頻度が少ないなら少ないなりにやれることをやるだけです。

③1回のトレーニングで確保できる時間

頻度を決めることができたら、次に1回のトレーニングで確保できる時間を考えましょう。

ジムに行く人なら、行き帰りの移動時間やウォーミングアップの時間、最後のセットが終わって自宅に着くまでの時間を考えて、どのくらい時間をかけられるか想定しておきましょう。

1回1時間確保できる人と2時間確保できる人では、行える種目数やセット数が変わってきて、プログラムの内容もガラッと変わります。

さらに頻度が少なく、週に1〜2回しか確保できない人は、限られた時間の中で目的を達成するために貢献する種目を選択する必要があります。

トレーニング時間を決める際に「1回のトレーニング時間が90分を超えると筋肉が分解しちゃうんでしょ?」という疑問が浮かぶはずです。

その通り、数多くの研究で90分以上のトレーニングでは筋肉を分解する働きのコルチゾルというホルモンの分泌が増加することは分かっています

しかし、ここで知っておいてもらいたいのは、人間の体は常に筋肉の合成と分解を行っており、合成>分解になれば筋肉が増えていき、合成<分解になれば筋肉は減っていくということです。

常にシーソーのように合成と分解が行われています。

何が言いたいかというと、例え分解の働きが増加したとしても、合成の方に傾いていれば良いと言うことです。

というか、筋肉の成長に繋がる刺激を与えられていない状態で、コルチゾルの分泌だけを気にしすぎて、肝心な合成を得られていないんじゃ意味がないんです。

何もただダラダラ長い時間鍛えましょうという話ではありませんよ。

できる限り質の高いトレーニングを行い、少ないセット、短いトレーニング時間で筋肥大できるのが理想です。

しかし、筋トレを始めたばかりの初心者や、限界まで力を出し切ることができない人が、コルチゾルの分泌だけを気にして1時間で切り上げていては本末転倒です。

それで成長しているなら何も問題ありません。

しかし、多くの人はシンプルにボリュームが少なすぎる、余力がありすぎる、トレーニングの質が低すぎることが原因で成長していないと強く感じます。

短い時間で質の高いトレーニングを行い筋肥大できるのは超上級者に限った話と覚えておきましょう(私も無理です)

超天才的な記憶力、頭脳を持っている人が東大受験に1日1時間しか勉強していなかったという話を聞いて、あなたが同じように1日1時間で東大に受かる自信はありますか?

同じ1時間でも質がまるきっり違うから、初心者が到底真似できるものじゃないんです。

「じゃあ一体何時間やればいいんだよ!」と言う声が聞こえてきたので、私の考えを話すと、

継続できる内容という前提で、あなたが確保できる時間の範囲で集中力を保てる最大時間鍛えてみることです。

少なく少なく、量を減らす方向で考えるのは楽ですし簡単ですよね?

しかし、それは自分がどれくらいの量で成長し、どのくらいの量で回復が追いつかなくなるのか?、どのくらいの量が継続が困難になるのか?など、まずはボリュームを最大限確保する方向で考えてからで遅くはありません。

トレーニングは90分以内で終わらすことが最優先ではなく

筋肉の成長に繋がる刺激を与えられているか?成長しているか?が最優先です。

MEMO
1時間あたりに行えるセット数の目安=約15セット〜20セット

④各部位の回復にかかる時間

頻度と時間を考えたら、次に各部位の回復にかかる時間を考えましょう。

これは実際にトレーニングしてみないと分からない部分なので、後から何度も見直す要素です。

というのも、トレーニング強度が上がっていったり、ボリュームが増えていけば、同じ頻度では回復が追いつかなくなる可能性があるからです。

常に今のプログラムで回復が十分に行われているかは忘れてはいけません。

回復の基準としては、前回よりも重量や回数を向上でき、強度の高いトレーニングを行える状態です。

しかし、筋肉痛や筋疲労が残っている場合は無理をせずに回復に時間をかけることをオススメします。

筋肉痛にも痛みのレベルがあると思いますが、筋肉を動かして痛い、触ると痛い場合は休むべきでしょう。

そして、回復にかかる時間は48〜72時間ほど必要と言われていますが、部位によって変わりますし、トレーニング内容、人によっても大きく変わります。

なので、48〜72時間はあくまでも目安として、しっかりハードにトレーニングした場合に、自分は各部位完全に回復するまでどのくらいの時間がかかるのかを把握しましょう。

その上で各部位回復できる頻度と分割法でプログラムを再調整していきます。

⑤各部位のPOFと種目の目的

ここからは実際にプログラムを作成していきますが、基本的には王道中の王道、POFで各部位の種目を選択するのが良いでしょう。

全身法や分割法によって1部位に行える種目数が異なるとは思いますので、参考としては以下の通り

MEMO
1部位1種目=ミッドレンジorストレッチ
1部位2種目=ミッドレンジ&ストレッチ
1部位3種目=ミッドレンジ&ストレッチ&コントラクト

やはり筋肥大効果の高い物理的刺激をメインとして、筋力向上のミッドレンジ種目、そして3種目できる場合はコントラクト種目まで行うという形がセオリーです(※必ずこうでなければいけない訳ではありません)

特に筋トレ初心者でまだ筋力が低い場合は、なるべく筋力向上のミッドレンジ種目を入れたいところです(コントラクト種目で筋肉の収縮感を覚えるのもありです)

そして、週5回以上鍛えて、1部位に5種目や6種目行えるという場合は以下のような構成が考えられます。

①ミッドレンジ(ベンチプレス)
②ミッドレンジ(インクラインベンチプレス)
③ストレッチ(ダンベルフライ)
④ストレッチ(インクラインダンベルフライ)
⑤コントラクト(ケーブルクロスオーバー)
⑥コントラクト(ペックフライ)

「トレーニング種目の目的・POFトレーニング」で説明した通り、目的ごとにどんな考えで鍛えれば良いのか?どんなインターバルで行うのが良いのか?注意点などを改めて確認してみてください。

⑥使用重量について

確保できる時間と頻度からPOFでプログラムを作成したら、次に使用重量を考えていきます。

使用重量は目標回数によって決めます。

上の画像の通り、それぞれ目標回数に範囲を持たせて設定し、インターバルも回数に合わせて決めてください。

そして実際にトレーニングを行ったら、毎回必ず記録を取ります。

最初は重量設定にミスがあっても全く気にする必要はありません。

記録をつけ続けていれば、
各種目の最適な重量設定が自然と分かるようになっていきます。

⑦苦手種目と得意種目を分析しフォーム修正&変更する

最後に作成したプログラムを実行していく上で分かった苦手種目と得意種目を分析し、フォームを修正&変更していきます。

何も一度作成したプログラムをいきなり3ヶ月続けなければならない訳ではありません。

もちろん全ての種目がいきなり上手く効かせられる訳ではないので、必ず練習は必要ですが、人によって苦手種目や得意種目が存在します。

この最後の7つ目の要素はSTEP⑤の「フォームを何度もチェック&修正しながら自分の骨格に合わせて質を追求していく」部分です。

苦手な種目、得意な種目には必ず理由があります。

その理由が動かし方の癖なのか?骨格上の問題なのか?どうフォームを修正すれば良いのかを考えていかなければなりません。

STEP③の種目ごとのテクニックを実践していけば、今よりも確実に効かせられるようになりますが、それでもフォームの修正は必須です。

詳しくはSTEP⑤で説明している手順でフォームを修正してください。

注意
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効果的な頻度とボリュームについて

中途半端な気持ちで行う、低強度な5セットよりも自分の限界を超えるつもりで行う強度の高い1セットの方が効果的

ここまで筋トレ初心者はボリュームを増やす方向でまずは考え、量をこなしながら質を向上させよう!という考えを説明しました。

しかし、同時に知っておかなければならないのは
【ジャンクボリューム】です。

筋肥大を効率的に起こすためには、最低でも各部位週に6〜10セットの限界を超える強度が必要と言われています。

と言われてもよく分からないと思いますので、イメージとしては100mダッシュとマラソンです。

100m走でベストタイムを出すほどの全力疾走なら良いですが、マラソンのように100m以降も走るつもりで余力を残して鍛えるセットに意味はありません。

ただセット数を増やすことが目的だったり、長い時間のトレーニングに自己満足を感じているだけでジャンクボリュームと考えて良いです。

ただ疲労を重ねて回復時間を長くしてしまっているだけで、筋肥大に貢献するセットではないってことです。

なので考え方としてはジャンクボリュームではなく質の高いセットを最低でも各部位週に6〜10セット行い、

確保できる時間に合わせて最大限増やせる範囲で増やすのが良いでしょう。

ケーススタディ&テクニック

このプログラムを進めていく中で必要なケーススタディとテクニックをご紹介します。

ディロード
バックオフセット
レストポーズ法
ドロップセット

ディロード

ディロードとは、一定期間重量やセット数、レップ数を減らしたり、トレーニングをオフにして、神経系や関節の疲労、精神的な疲労を回復するためのテクニックです。

ディロードを取り入れるタイミングは以下の通り。

MEMO
・重量や回数が停滞もしくは低下している人
・疲労が蓄積してトレーニングのやる気が出ない人
・ダイエットを長期間行って停滞した人
・関節や腱の疲労が蓄積している人

これ以外の人がディロードを行う必要はありません。

順調に成長しているタイミングでディロードを行うのは成長のチャンスを無駄にすることになるので、見極めは難しい部分ですが本当に休む必要があるかよく考えて行いましょう。

そして、ディロードを行うと決めたら、中途半端にではなくしっかり強度を下げ休ませます。

完全に1週間オフをとるのもアリですし、セット数を減らす、重量を通常の50%〜60%まで下げる、余力を残して鍛えるなど、とにかく神経系や筋肉・関節に負担をかけすぎないトレーニングを行います。

常に限界まで追い込むハードなトレーニングを継続してきた人がディロードを取り入れると、その後大きく成長できる可能性があります。

中上級者ほど必要なテクニックです。

バックオフセット

バックオフセットとは、メインセットを行った後に重量を落としてよりコントロールした動作に重きをおいて行うセットです。

重量を落とすと言っても、手を抜いたセットではありません。

メインセットと同じように限界まで動作して目標回数を達成できる重量を選択します。

メインセットで扱った重量よりは軽くなることで、コントロールした動作を行えるようになり、最後のバックオフセットで余力を使い果たすつもりで出し切ります。

以下で紹介しているプログラム例ではバックオフセットを多くの種目で取り入れているので、ぜひ試してみてください。

レストポーズ法

レストポーズ法は、限界まで動作したセットが終了した後に、10秒〜15秒ほどショートインターバルをとり、再度限界まで行う方法です。

例えば、100kgのベンチプレスで8回限界まで動作した後に、10〜15秒休み、再び2回動作するという感じです(レストポーズ後に行える回数は種目によって大きく異なります)

重量を下げるドロップセットと比べて、重量を落とさずに行うので、トータルボリュームを増やしやすい特徴があります。

多関節種目やフォームが安定しやすい種目で取り入れるのが効果的です。

プログラムでレストポーズ法を行う場合は、全て最終セットに行います。

ドロップセット

ドロップセットは、限界まで動作した後に、すぐに重量を20%ほど減らし、再度限界まで行う方法です。

1回ドロップの場合は、限界から1段階下げて終了。

2回ドロップの場合は、限界から2段階下げて終了となります。

2回ドロップの場合は、100kg10回→80kg8回→60kg8回という感じです。

ドロップセットもレストポーズ同様に種目の最終セットで行い、マシン種目かつ収縮種目で取り入れるのが効果的です。

各トレーニング頻度別の効果的なプログラム例

MASAKI

週に確保できる頻度に合わせて効果的なプログラム例を紹介します

このプログラムはあくまでも頻度別の一例になりますので、これまで説明した7つの要素や目的別にアレンジしてください。

また、腹筋についてはプログラムに含んでいないので、余裕があるタイミングで行いましょう(他の部位に悪影響が及ばないように必ずトレーニングの最後に行います)

メニューでは用語を省略して記載しておりますので、以下を参考にしてください。

BS=バックオフセット
RP=レストポーズ法
DS=ドロップセット

ワンハンドやワンレッグ種目はインターバルなしで交互に行います。

週1回

①全身
②OFF

③OFF

④OFF

⑤OFF

⑥OFF

⑦OFF

週1回しかトレーニングできない場合は、必然的に1度に全身鍛える全身法で行います。

1部位を週1回しか鍛えられないので、なるべく多くの筋繊維を動員したいので、多関節種目を中心に構成しています。

全身
1:スクワットorスミスマシンスクワット 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
2:ベンチプレスorスミスマシンベンチプレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
3:チンニング 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット (10回以上行える場合は加重し、自重で目標回数難しければアシストチンイングもしくはチューブを活用して行います)
4:ダンベルサイドレイズ 10〜15回×2セット DS 6〜10回×2回
5:インクラインダンベルカール 8〜10回×3セット
6:ローププレスダウン 8〜10回×3セット
7:シーテッドorライイングレッグカール 8〜10回×3セット
8:スタンディングorシーテッドカーフレイズ 15〜20回×3セット

トータル24セットで、1時間〜1時間半、インターバルを長くとって重量を落とさず鍛えた場合は2時間前後で終了する予想です。

週2回

全身A(胸・背中・カーフメイン)
②OFF

③OFF

④OFF

全身B(肩・腕・脚メイン)

⑥OFF

⑦OFF

週2回の場合は上半身と下半身に分けても良いですが、胸・背中・肩・腕全てを1日で鍛えるとあまり効率的ではないので、肩と腕は脚と同じ日に行います。

この構成であれば、疲労が偏ることなく鍛えられます。

全身A
1:ベンチプレスorスミスマシンベンチプレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
2:インクラインダンベルプレスorスミスインクラインプレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
3:ペックフライorケーブルクロスオーバー 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
4:チンニング 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット (10回以上行える場合は加重し、自重で目標回数難しければアシストチンイングもしくはチューブを活用して行います)
5:ダンベルロウイング 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
6:リバースグリップラットプルダウン 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
7:ダンベルorバーベルシュラッグ 8〜10回×3セット
8:スタンディングorシーテッドカーフレイズ 15〜20回×3セット
全身B
1:フロントバーベルショルダープレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
2:ダンベルサイドレイズ 10〜15回×2セット DS 6〜10回×2回
3:マシンリアレイズ  10〜12回×2セット DS 6〜10回×1回
4:EZバーカールorバーベルカール 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
5:インクラインダンベルカール 8〜10回×3セット
6:EZバーライイングエクステンション 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:ダンベルフレンチプレス 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
8:スクワットorスミスマシンスクワット 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
9:シーテッドorライイングレッグカール 8〜10回×3セット

どちらも1時間〜1時間半、インターバルを長くとって重量を落とさず鍛えた場合は2時間前後で終了する予想です。

週3回

プッシュ(胸・肩前中・三頭)
②OFF

プル(背中・肩後・二頭)

④OFF

⑤OFF

下半身

⑦OFF

週3回鍛えられる方は、王道のプッシュ・プル・下半身の3分割で鍛えます。

プッシュ
1:ベンチプレスorスミスマシンベンチプレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
2:ダンベルフライ 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
3:ペックフライorケーブルクロスオーバー 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
4:ダンベルショルダープレス 8〜10回×2セット BS 10〜12回×1セット
5:ダンベルサイドレイズ 10〜15回×2セット DS 6〜10回×2回
6:EZバーライイングエクステンション 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:ダンベルフレンチプレス 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
プル
1:チンニング 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット (10回以上行える場合は加重し、自重で目標回数難しければアシストチンイングもしくはチューブを活用して行います)
2:ダンベルロウイング 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
3:リバースグリップラットプルダウン 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
4:ダンベルorバーベルシュラッグ 8〜10回×3セット
5:マシンリアレイズ  10〜12回×2セット DS 6〜10回×1回
6:EZバーカールorバーベルカール 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:インクラインダンベルカール 8〜10回×3セット
下半身
1:スクワットorスミスマシンスクワット 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
2:45度レッグプレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット RP×2回
3:レッグエクステンション 12〜15回×3セット DS 6〜10回×1回
4:スティフレッグデットリフト 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
5:シーテッドorライイングレッグカール 8〜10回×3セット
6:アウターサイ:10〜12回×3セット
7:スタンディングorシーテッドカーフレイズ 15〜20回×3セット

どれも1時間〜1時間半、インターバルを長くとって重量を落とさず鍛えた場合は2時間前後で終了する予想です。

週4回

①胸
②OFF

③背中

④OFF

⑤肩・腕

⑥下半身

⑦OFF

週4回鍛えられる方は、上半身を3つに分けて下半身を含めた4分割がオススメです。

1:1:ベンチプレスorスミスマシンベンチプレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
2:インクラインダンベルプレスorスミスインクラインプレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
3:ダンベルフライ 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
4:ディップス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
5:ペックフライ10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
6:ケーブルクロスオーバー下部狙い 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
背中
1:チンニング 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット (10回以上行える場合は加重し、自重で目標回数難しければアシストチンイングもしくはチューブを活用して行います)
2:ダンベルロウイング 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
3:ロープーリー 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
4:リバースグリップラットプルダウン 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
5:ケーブルプルオーバー 12〜15回×3セット
6:ダンベルorバーベルシュラッグ 8〜10回×3セット
肩・腕
1:フロントバーベルショルダープレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
2:ダンベルサイドレイズ 10〜15回×2セット DS 6〜10回×2回
3:インクラインサイドレイズ 8〜10回×2セット BS 10〜12回×1セット
4:ケーブルワンハンドサイドレイズ 10〜15回×2セット
5:マシンリアレイズ  10〜12回×2セット DS 6〜10回×1回
6:EZバーカールorバーベルカール 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:インクラインダンベルカール 8〜10回×3セット
8:EZバーライイングエクステンション 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
9:ダンベルフレンチプレス 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
下半身
1:スクワットorスミスマシンスクワット 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
2:45度レッグプレス 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット RP×2回
3:レッグエクステンション 12〜15回×3セット DS 6〜10回×1回
4:スティフレッグデットリフト 6〜10回×2セット BS 8〜12回×1セット
5:シーテッドorライイングレッグカール 8〜10回×3セット
6:アウターサイ:10〜12回×3セット
7:スタンディングorシーテッドカーフレイズ 15〜20回×3セット

どれも1時間〜1時間半、インターバルを長くとって重量を落とさず鍛えた場合は2時間前後で終了する予想です。

週5回以上

プッシュA(胸・肩前中・三頭)
プルA(背中・肩後・二頭)

下半身A(四頭・カーフメイン)
④OFF
プッシュB(胸・肩前中・三頭)
プルB(背中・肩後・二頭)
下半身B(ハム・カーフメイン)
⑧OFF

週5回以上鍛えられる方は、プッシュ・プル・下半身の3分割を週2回の頻度で行い、それぞれAとBで内容を変えて疲労が蓄積されすぎないようにします。

プッシュAでは大胸筋中部下部
プッシュBでは大胸筋上部

プルAでは広背筋
プルBでは僧帽筋

下半身Aでは大腿四頭筋とカーフ
下半身Bではハムストリングスと大臀筋

というように鍛え分けています。

プッシュA
1:ベンチプレスorスミスマシンベンチプレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
2:ダンベルフライ 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
3:ペックフライorケーブルクロスオーバー 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
4:ダンベルショルダープレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
5:ダンベルサイドレイズ 10〜15回×2セット DS 6〜10回×2回
6:EZバーライイングエクステンション 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:ダンベルフレンチプレス 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
プルA
1:チンニング 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット (10回以上行える場合は加重し、自重で目標回数難しければアシストチンイングもしくはチューブを活用して行います)
2:ダンベルロウイング 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
3:リバースグリップラットプルダウン 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
4:マシンリアレイズ  10〜12回×2セット DS 6〜10回×1回
5:ライイングリアレイズ 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
6:EZバーカールorバーベルカール 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:インクラインダンベルカール 8〜10回×3セット
下半身A
1:ハックスクワットorスミスマシンハックスクワット 6〜10回×4セット BS 8〜12回×1セット
2:45度レッグプレス 6〜10回×4セット BS 8〜12回×1セット
3:レッグエクステンション 10〜12回×4セット DS 6〜10回×2回
4:インナーサイ 10〜12回×4セット
5:スタンディングorシーテッドカーフレイズ 15〜20回×4セット
プッシュB
1:インクラインベンチプレスorスミスインクラインベンチプレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
2:インクラインダンベルフライ 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
3:ケーブルクロスオーバー上部狙い 10〜12回×3セット DS 6〜10回×2回
4:アーノルドショルダープレス 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
5:インクラインサイドレイズ8〜10回×2セット BS 10〜12回×1セット
6:EZバーフレンチプレス 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
7:ローププレスダウン 8〜12回×2セット BS 12〜15回×1セット
プルB
1:バーベルロウ 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
2:マシンロウ(チェストサポートあり) 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット RP×1回
3:ロープーリー 6〜10回×3セット BS 8〜12回×1セット
4:ダンベルリアレイズ  10〜12回×2セット DS 6〜10回×1回
5:マシンリアレイズ 10〜12回×3セット BS 12〜15回×1セット
6:インクラインダンベルカール 8〜10回×3セット
7:コンセントレーションカール 10〜12回×3セット
下半身B
1:ワイドスクワットorスミスワイドスクワット 6〜10回×4セット BS 8〜12回×1セット
2:スミスブルガリアンスクワットorダンベルブルガリアンスクワット 8〜10回×4セット BS 10〜12回×1セット
3:スティフレッグデットリフト 6〜10回×4セット BS 8〜12回×1セット
4:シーテッドorライイングレッグカール 8〜10回×4セット
5:アウターサイ 10〜12回×3セット
6:スタンディングorシーテッドカーフレイズ 15〜20回×4セット

どれも1時間〜1時間半、インターバルを長くとって重量を落とさず鍛えた場合は2時間前後で終了する予想です。

STEP⑤フォームを何度もチェック&修正しながら自分の骨格に合わせて質を追求していく

STEP⑤フォームを何度もチェック&修正しながら自分の骨格に合わせて質を追求していく

フォームを何度もチェックして修正していく大切さ
フォームを修正していく手順

MASAKI

5STEPトレーニングプログラムで最も重要なのは、このSTEP⑤です

STEP③で紹介した各部位、各種目のトレーニングテクニックは、1度試しただけで完璧に習得することは非常に難しく、何度もフォームチェックを重ねながら自分の骨格に合わせてフォームを確立させていくことが大切です。

ご自分でフォームチェックを行う手順を紹介していきますが、最も確実に最も早くフォームを自分のものにできるのは、知識のあるトレーナーにアドバイスをもらう方法です。

フォームを何度もチェックして修正していく大切さ

きっとあなたも一度はこんな経験があるはずです。

1:YouTubeで紹介されていた種目を行ったけど上手くできているか分からない

2:効く日と効かない日があり、日によって筋肉痛になったりならなかったりする

3:使用重量や回数が安定して成長していかない

4:フォームがいつもバラバラ

5:狙っている部位よりも違う部位が疲労してしまう

これらの問題がもしあるなら、
必ずフォームチェックを行って修正していかなければなりません。

何をやるかには皆さん敏感に情報を集めていますが、実際問題身体を変える結果に繋がるのは何をやるかではなく”どうやるか”の部分なんです。

そして、どうやるかを極めるためには、各種目のテクニックを知ることはもちろんとして、「フォームを何度もチェックして修正していく」ことが大切です。

どれだけ運動神経が優れている人でも、いきなり完璧な動作を行える人は1人もいません。

テクニックを色々と知って、なんとなくやった気になることは誰にでもできますが、あなたの骨格や動きの癖を元に完璧なフォームを習得するにはフォームチェックが全てです。

フォームを修正していく手順

MASAKI

フォームを修正していく手順は次の通りです

①フォームの動画を撮影して客観的に確認する
②感覚と照らし合わせて効果的なフォームができているか確認する
③フォームを修正し再度フィードバックを得る

①フォームの動画を撮影して客観的に確認する

フォームの修正には客観的に自分を見ることが大切です。

実際に動作しながら鏡を見て軽く修正することもできますが、いざ本番のセットで全力を出すと途端に悪いフォームに変わってしまう方が多いです。

なので、オススメは本番の全力のセットを動画で撮り、客観的に確認する方法になります。

初めて動画で確認すると、自分の頭の中でイメージした動きが全くできていないことにびっくりすると思います。

なるべく前後左右、様々な角度から頭の先から爪先まで映るように撮ってみてください。

撮影方法は、何もビデオカメラを用意して3脚を立てたり、撮影者がいなければならない訳ではありません。

スマホにAmazonなどで売っているマグネットホルダーを取り付けたり、スマホを横向きや縦向きで立たせて置くことができるカバーを取り付けることで1人でも簡単に撮影できます。

ジムにはマグネットでくっつけられる場所がたくさんあるので、インカメラで撮影すれば他の方にも迷惑にならず撮れるかと思います。

注意
ジムでの撮影はジムルールを確認して許可されていない場合は絶対に行わないようにしてください。
ジムで撮影が禁止されていない場合でも、他の方が映らないように注意してモラルのある行動をお願いします。

②感覚と照らし合わせて効果的なフォームができているか確認する

次に撮影できた動画を自分の効いている感覚と照らし合わせながら確認していきます。

なぜ客観的に見たフォームと感覚どちらも大事なのかというと、自分ではイメージしていたフォームでできていなかったとしても、効いている感覚があるということは、それで1つの正解と考えられるからです。

教科書的なフォームで行えていたとしても、あなたの骨格や動きの癖によって上手く刺激できていない場合があるんです。

なので、動画で自分のフォームを客観的に確認し、フォームも悪いし効いている感覚もイマイチという種目から優先的に修正していきましょう。

③フォームを修正し再度フィードバックを得る

フォームの改善を見つけたら修正して、再度トレーニングを行い、新たなフィードバックを得ます。

いきなり上手くできるようにはならないので、何度もフォームチェックを行いながら少しづつ修正していくことが大切です。

手首・頚反射・グリップ・握る強弱・胸椎・股関節・骨盤・足幅などなど

何度も細かい部分まで確認して、1つ1つの種目を極める意識で取り組んでいきましょう!

ご自分でフォームの修正点が分からない場合は、以下から【オーダーメイド&フォーム指導付きプラン】にご変更くださいませ。

最後に…

こちらで5STEPトレーニングプランは以上となります。

できるだけ、わかりやすい説明を心がけましたが、わからない言葉であったり、理解できない部分もあったと思います。

わからない言葉や内容があった場合は一切のご遠慮なく、LINEもしくはメールにてご質問ください。

よろしくお願いします。

この度は5STEPトレーニングプログラムを選んでくださり、ありがとうございました。

by:筋トレ1年目の教科書代表マサキ